オシアナスの江戸切子モデルを機械式時計マニアが〝普通の人〟となって味わってみた【着用レビュー】

2025.11.25

オシアナス「マンタ」の最新作を着用レビューする。本モデルは江戸切子ベゼルが大胆にフィーチャーされるとともに、DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)加工によって黒を基調とされたフルチタンモデルである。見た目はアナログウォッチであるものの最新のテクノロジーを備え、現代社会において使いやすいデイリーウォッチとなっており、時計のライトユーザーはもちろん、機械式時計マニアも興味をそそられる1本であった。

カシオ オシアナス マンタ S7000

堀内俊:写真・文
Photographs & Text by Shun Horiuchi
[2025年11月25日公開記事]


はじめに──時計観の二重構造

 時計専門メディア「webChronos」を定期的にご覧になる読者の多くは、おそらく機械式時計の愛好家であろう。筆者もまた、スイス製の機械式時計から時計の世界にのめり込んだ経緯を持つ。一方で、時計の歴史や産業構造にも興味を持ち続けてきた。筆者は、懐中時計から腕時計の時代、そしてクォーツ革命を経て機械式時計の復興(あるいは新たな興隆)に至る過程を俯瞰し、伝統的技術と最先端技術の双方に敬意を払うマニアとしての立場を重視している。

セイコーで学ぶ、腕時計のメインストリームがクォーツ式となった背景と機械式が復権するまで

https://www.webchronos.net/features/74622/

 本稿では、カシオが展開するオシアナスの「マンタ S7000シリーズ」のRef.OCW-S7000CN-1AJFを、「もし自分が機械式時計に偏らず、むしろ機械式時計を深く知らない『普通の人』だったらどう感じるか」という視点をあえて採用し、レビューを展開する。ただし、完全に感覚論に流れるのは避けたいため、ある程度マニア目線も織り交ぜて筆を進める。このトライは挑戦的ではあるが、この「二重人格的」視点こそ現代テクノロジー×伝統技術が入り混じった腕時計=オシアナスの真価をとらえるひとつの切り口と考えた。

 機械式時計のみに熱狂するマニアには理解を得にくいかもしれないが、ソーラー充電という動力源、そしてクォーツという調速機構+標準電波の受信アンテナを備えた腕時計が持つ価値は、「ライトユーザーの視点」に立つことでより鮮明に浮かび上がる可能性が高い。そうした想いを込めて、本稿はふたつの視点の交錯によって製品の多面性に迫ろうと試みる。


伝統工芸と先端技術の融合による存在感──江戸切子ベゼル

カシオ オシアナス マンタ S7000

上質な仕上げと薄く美しいフォルムを追求している、オシアナスの「マンタ」ライン。本モデルはベゼルに上下で異なるカッティングラインが施された、美しい江戸切子のサファイアクリスタル製ベゼルを持つ。

 本モデル最大の特徴は、江戸切子という日本の伝統工芸技術のひとつを、ベゼルに大胆かつ精緻に取り入れていることだ。江戸切子は江戸時代後期から江戸(東京都)で続くガラス彫刻の伝統工芸品で、透明ガラスに鋭く繊細な幾何学的カットを施すことで、光の屈折や反射による多層的かつ豊かな色調変化を生み出すものである。

 オシアナス「マンタ」では、この江戸切子をサファイアクリスタル製ベゼルにあしらった限定モデルを、2018年から展開している。その最新作となる本モデルは「CALM NIGHT(静かな夜)」がテーマで、月光に照らされた夜の海をその意匠で表現している。日本の伝統工芸士であり、株式会社堀口切子を営む三代秀石・堀口徹氏の監修の下、「千筋(せんすじ)」という伝統文様を用いて、職人がひとつひとつ手で加工している。

 このベゼルは、12時方向の上半分と6時方向の下半分とで、千筋を入れるカッティングの回数が異なっている。上半分は月光、下半分は海面に反射する光を表現するために、上側は裏面に16本、下側は裏面に12本の千筋を入れているのだ。また、このベゼルはシルバー蒸着後、さらに裏面の上から黒、下からシルバー蒸着が施されることで、グラデーションを描く仕様となっている。

 特筆すべきは、ベゼルの3時位置および9時位置が、わずかに青を帯びていることだ。この色合いは蒸着処理の特性の応用である。蒸着処理は見る角度によって色調が変化するため、成膜時に光の屈折率をコントロールすることで、青の反射光を一部に与えているのだ。

 これらは単なる装飾にとどまらず、その輝きが光の角度により表情を変え、見る者の視線を引きつける工芸品でもある。マニアが高額な機械式ムーブメントを愛でる感覚とは異なり、「普通の人」がぱっと見て「綺麗で高級感がある」と直感できる視覚的インパクトを時計に与えているのだ。本モデルは、最新テクノロジーが用いられたガジェット的腕時計に見られなくもない外観ながら、工芸品としての価値と美を備えていると言える。

オシアナス 江戸切子

カシオ オシアナス「マンタ S7000シリーズ」Ref.OCW-S7000CN-1AJF
タフソーラー。フル充電時約19カ月駆動(パワーセーブ時)。Tiケース(直径42.8mm、厚さ9.8mm)。10気圧防水。世界限定1600本。30万8000円(税込み)。


デザインの概要

 この黒を基調とした本モデルのデザインを、あえて“普通の人”の視点で見てみよう。

 ケースからブレスレットまで黒で統一されたカラーリングは精悍な印象を与える。筆者が周囲の「時計マニアではない普通の人」に尋ねたところ、多くが「カッコいい」と評価した。これは純粋に第一印象としての評価である。特に20~30代の若年層にウケが良く、逆に壮年層では「若い方向けのデザイン」ととらえる意見もあった。

 では、その「カッコいい」という感覚の根拠は何か。完全に感性任せではあるが、腕時計として成立する要素や素材、色使い、ディテールなどに着目すると以下のような因子が挙げられよう。

  • シャープかつ落ち着いた佇まいを醸し出す、ブラックが基調となったケースとベゼルのデザイン
  • 高級感とアクセントを兼ね備え、存在感を放つ江戸切子ベゼルのキラキラとした輝き
  • ダイヤカットによる針の光の反射がベゼルの輝きに負けず、視覚的に調和
  • 4つのインダイアルと計7本の針、そして精細な数値・文字が詰め込まれ、先端技術を集約した“洗練されたガジェット感”を喚起
  • インデックスは白い蓄光塗料が施された立体的なバー形状で、主張を抑えつつ視認性を確保
  • 薄型かつ派手すぎないサイズ感は、ビジネスシーンでも違和感なく溶け込む落ち着きを演出

 オシアナス・マンタは、テクノロジーの粋を感じさせるアナログ表示の腕時計であり、純粋な機械式時計とは異なる表現の世界を持つ。この分野でカシオは先駆的な存在の印象だ。ガジェット感の強いG-SHOCKに比べて、よりエレガントで“時計らしい”デザインに寄せており、その絶妙なバランスが、多くの「普通の人」に「カッコいい」と思わせるデザインを実現していると言える。


ディテールの概要

 全体感をつかんだところで、ここからはマニア目線でディテールについて掘り下げる。

 まず文字盤。公式には「月面の凹凸や陰影をモチーフにしたテクスチャーダイアルを採用。マットな質感で、月面の繊細かつ優美な表情を表現」とあり、筆者の目には、狙い通りに成功していると映った。

 ソーラーウォッチであるため、樹脂製文字盤の下に受光素子がある。文字盤を樹脂で作る際の表現力に関しては、真鍮や金などの金属素材が主流になる機械式時計向けの文字盤メーカーには、ほとんど存在しない技術であろう。

オシアナス 江戸切子

文字盤は樹脂製であることを感じさせない質感だ。カシオの金型加工技術はもちろん、発電効率に優れた遮光分散型ソーラー技術の成せる業である。

 文字盤上には3つのインダイアルが目立つが、よく見ると8時位置にも極小のダイアルがある。インダイアルの外周リングあるいはトラックは大変精緻な出来で、これも射出成型技術の粋と言えるだろう。

 文字盤外周のインデックスは白い蓄光塗料付き(蓄光色は青いネオブライト)の立体的なアプライドのバー形状であり、寸分の狂いもなく均等かつツライチに配置されている。12時位置のインデックスが2列のバーなのは、古くはパテック フィリップのRef.96から続く伝統的なセオリーのひとつで、ガジェット感が出がちな部分に「時計」としての安定感をもたらしている。

 また、センター部分に白いルミブライトがペイントされ、ダイヤカットされた時分針も、長さの比率や幅などが「腕時計」として自然であり、インデックス同様の効果をもたらす。その観点で言えばシルバーの額縁付きの3時位置デイトウィンドウ、ブラックベースに白地のデイト表示、インダイアルが12、6、9時位置なので3時位置に時計のペットネームを配置するといった、セオリー通りの安定感があり、「クロノグラフの時計」のデザインとして基本を守っている。

カシオ オシアナス マンタ S7000

各仕上げは「CALM NIGHT」がテーマで、ベゼルの6時方向下半分は水平基調のカッティングが施されることで、月夜の海がイメージされた。基本的に黒とシルバー色の時計であるが、このサファイアクリスタル製ベゼルは夜の海をイメージする微妙な配色が施されており、この時計の大きな魅力となっている。

 ステップ運針するセンターセコンドは、カウンターウェイト付きの細いシルバー針だ。先端は白、カウンターウェイト部分は黒染めとなっており、ややセオリーから逸脱している。

 針の長さについては短いと感じる向きもあろうが、カシオスタイルと解釈することもできる。文字盤の見返しにはワールドタイム機能のための各都市3文字表記がぐるっと並ぶ。造形的に厚みを持つ文字盤をクリアするため、時針はやや文字盤から浮かせて取り付けられている。また、センターのクロノグラフ秒針を含む3本針を納めるため、文字盤と風防内側のクリアランスは相対的に大きく取られている。それでも、文字盤と見返しがすべて黒いため、間延び感はなく、引き締まって見える。

 こういったディテールが自然に見えるところが本モデルの“キモ”であり、樹脂製で立体的な造形を持つ、ガジェット感が出がちな文字盤に対して、落ち着きや安定感をもたらしている。オシアナスが狙ったポジションはまさにそこ、すなわち「時計としてのセオリーを守った、洗練されたガジェット」なのではないか。


軽量・薄型チタン設計の快適さ──日常使いへの配慮

 マンタシリーズの最大の特徴のひとつに、カシオが得意とする「チタン素材の薄型軽量設計」がある。私の細腕に合わせたブレスの状態で計測すると質量約71.5gで、一般的なブレスレットの機械式時計と比べて、段違いに軽快だ。ターゲットの多くが「普通の人」とするならば、マニアのように数十、数百本の時計を持つことは想定されず、この1本をデイリーウォッチとして使うことが前提だ。そのため、毎日使っても疲れにくい軽量なチタンが採用されているのは、理にかなっている。

 DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)コーティングが施された表面は耐傷性が高く、ビジネスシーンの袖口の擦れや日常生活における小傷を過度に気にせず、安心して使える堅牢さが期待できる。目立つベゼルの割に時計本体の厚さは9.8mmに収まっており、ペタッと手首に載る印象で、装着感は良好だ。

 ベゼル側面も含めケースは細かいサテン仕上げが基本であり、ラグ肩の面、プッシュボタンおよびリュウズ、ブレスレットからフラッシュフィットに至るセンター部分がポリッシュである。時計全体が黒一色の中で、高級感・立体感を出すためのアクセントとして、この仕上げ分けはうまく機能していると感じる。

 チタンのポリッシュは難しそうな印象はあるものの、一般的に加工が難しいラグ裏などもポリッシュ面であることから、ほぼ機械加工オンリーでここまでのものが出来ているのではないか。逆に機械加工の痕跡はケースバック回りの挽き目くらいである。

カシオ オシアナス マンタ S7000

ケースサイドの拡大ショット。チタンケースはサテン仕上げが基本である一方、ラグ肩などはポリッシュされており、黒一色の中でもコントラストがある。ケースは9.8mmの薄さを実現しながらも、プッシュボタンとリュウズ回りの造形は立体的で凝った意匠だ。

 ブレスレットもDLCでブラックとされており、コマのデザインは矢羽根をモチーフとしている。ぱっと見ガンダム然とした立体的デザインも感じられ、エッジはいずれもシャープである。ブレスレットの側面はポリッシュで同様のシャープなエッジを持っているが、手首に接する面のエッジはもう一段ダルにしても良いのではないかと感じた。

オシアナス 江戸切子

矢羽根型のコマはH型部分、鏡面のラインが入れられた中コマで構成されている。パーツを細分化することで、複雑な形状ながら、細部まで丁寧に仕上げることを実現している。

 バックルもチタンのため、板の折り曲げではなく切削されており、バックルの面はサテン仕上げで高級感がある。左右のプッシュボタンの押し加減も適切で、操作しやすい。また、このボタンを押した状態で3mm程度ブレスレットの長さを微調節できる点も、使いやすさに貢献している。ブレスレットも含めたトータルバランスは、デイリーウォッチとして高水準と感じた。

カシオ オシアナス マンタ S7000

ブレスレット、バックルもチタン製で無垢である。全てDLCでブラックとされている。バックル両サイドのボタンで着脱と、ブレスレットの長さの微調整機能も兼ねており、手首サイズに合わせた、快適な装着感を得ることができる。


精密機能と充実の時刻管理システム──ソーラー電波+Bluetooth®の融合

 本モデルにはカシオならではの光発電式ソーラー充電システムに加え、日本・北米・ヨーロッパ・中国の6局からの標準電波を受信する高精度電波時計機能が搭載されている。これにより基本的な時刻合わせの手間はほぼゼロに近く、常に最高精度での時刻表示が保証されている。

 さらに、スマートフォンとのBluetooth®連携機能により、スマートフォン側のタイムサーバーから最新の時刻情報がオシアナスに送られる。これにより、電波が届かない環境でも自動的に補正が行われ、ユーザーは安心して使用できる。

 これら複数の時刻管理ネットワークは、クォーツ腕時計として極めて高い時刻精度と利便性を実現している。機械式腕時計の調整をわずらわしく感じる方や多忙なビジネスパーソンにとって、頼れる1本と言えるだろう。


アプリ「CASIO WATCHES」による一元管理──未来的UXの体験

 Bluetooth®を使って本モデルとスマートフォンをペアリングするためには、専用アプリ「CASIO WATCHES」をダウンロードする必要がある。

アプリの概要

 旧「OCEANUS Connected」アプリのサポートが終了し、カシオは多機種対応の統合アプリ「CASIO WATCHES」を導入した。iOS・Android両対応で、オシアナスを含む多彩なBluetooth®連携時計を、一括で管理可能になった。

セットアップと接続

 実際に本モデルと筆者のスマートフォンをペアリングしたところ、極めて簡単に接続でき、画面指示に従うだけで、理解に困ることは皆無であった。CASIO WATCHESにつながる複数モデルを所有するユーザーも使いやすいことだろう。主要機能は以下の通りだ。

  • 自動時刻補正
  • ……スマートフォンの時刻サーバー情報を利用した時刻調整は、電波受信範囲外でも滑らかに動作し、海外出張時の時差修正もシームレス。

  • ワールドタイム管理
  • ……300以上の都市タイムゾーンから選択でき、アプリ側で都市設定後、時計に反映可能。物理操作を最小限に抑えた直感的ユーザーインターフェースを備え、アプリケーション側からタイムゾーン指定をして時計側に送り込めるのはとても便利と感じた。

  • 針位置補正とカレンダー設定
  • ……衝撃や磁気による針のずれを検出・自動修正できる針位置補正はアプリからワンタッチ。カレンダーや24時間表示の切り替えもスマートフォンで一括管理でき、物理操作の複雑さから解放されている。

  • ソフトウェアアップデート通知
  • ……時計のファームウェアアップデートはアプリ経由で通知され、アップデートのインストールもアプリ側で完結している。

 そのほか充電状況なども画面で確認でき、とても使いやすいうえ、面白い機能としては時計側からスマートフォンを鳴らして位置探索ができることなどもある。

 オシアナスとCASIO WATCHESの組み合わせは、見た目はアナログ時計でありながらも、高度なデジタル連携が簡潔に使えるという素晴らしいユーザーエクスペリエンスをもたらす。スマホユーザーならほぼストレスフリーに利用でき、時計単体での操作の煩雑さから解放されるのだ。

カシオ オシアナス マンタ S7000

スマートフォン(iPhone)接続時の画面。接続状況とバッテリーの充電状況を示す。取扱説明書もここからアクセスでき、かつ各種機能もこの画面下部から簡単に操作可能であり、最新のユーザーエクスペリエンスを享受することが可能だ。

駆動方式の技術的深化……

 せっかくなので国産三大メーカーのデジタル連携技術についても触れておく。

カシオ:ソーラー充電(タフソーラー)、標準電波受信、GPS衛星受信、Bluetooth®連携

  • 光を電気に変える高性能ソーラー技術により、室内光でも充電動作を可能とするモデルを展開。
  • 標準電波(国内外複数送信局)あるいはGPSから時刻情報を受信し、さらにスマートフォンとBluetooth連携することでタイムゾーン・サマータイム情報まで自動更新、常に高精度な時刻表示を実現。

セイコー アストロン:ソーラー充電、標準電波受信、GPS衛星信号を活用した世界時刻補正機能を持つGPSウオッチ

  • 地上における標準電波受信モデルのほか、GPSを使用して世界39のタイムゾーンにおいて正確な時刻表示を実現。
  • 光充電式で、定期的な電池交換を必要とせず、先進のムーブメント技術により高い精度と小型化を維持。

シチズン アテッサ:ソーラー充電(エコ・ドライブ)、標準電波受信、GPS衛星信号を活用した世界時刻補正機能を持つGPSウオッチ

  • 室内光を含む光を電力に変える高感度ソーラーセルは、高効率でもあるため、さまざまな文字盤表現が可能に。
  • 標準電波のほか、GPS衛星電波受信機能を搭載。

 それぞれに特徴があり、どれも最先端のデジタル・通信技術を享受できるのには疑いない。なお、いずれもモデルによって搭載機能は異なる。

 特にカシオは、ひとり1台以上のスマートフォンを使いこなす現代人の特性にうまく寄せていると思う。ぜひ一度体験されたし。

カシオ オシアナス マンタ S7000

どんなシチュエーションでも使えるデイリーウォッチとして、普段着のイメージでポケットショットを撮影した。特に太陽光の下で江戸切子ベゼルは輝きを放つ。軽く装着感が良好で、最新のデジタルガジェットとしても秀逸な時計である。


「普通の人」が感じるオシアナス・マンタの魅力

 筆者が普段愛好する機械式時計の繊細な機械美とは異なり、オシアナス・マンタの魅力は「実用性・高精度・軽快な装着感」と「所有満足感を刺激する伝統工芸の美」に集約される。特にビジネスシーンも含めたデイリーユースで「カッコいい時計」を求める層のニーズにマッチし、「相応のメンテナンスやハンドリングが必要な機械式時計を敬遠するライトユーザーも手が出しやすい」ことが強みだ。

 機械式時計マニアにもし「一般人」の側面が残っているならば、このモデルの直感的な使いやすさや、シンプルなのに洗練されたデザイン、最新のデジタル機能が備わっていることに興味を抱くことだろう。

 筆者としては、機械式時計の面白さを知るマニアの皆さんにも、ぜひ「普通の人の目」を持ってこの時計を手に取ってほしい。その良さを体感し、新たな時計の「楽しみ方」と普遍的価値を再認識してもらえればと願う。


Contact info:カシオ計算機お客様相談室 Tel.0120-088925


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