伊勢丹新宿店のウオッチ コレクターズ ウイーク
「伊勢丹新宿店がワールドウオッチフェア」を「ウオッチ コレクターズ ウイーク」に名称変更して5年。日本の百貨店売上第1位である、あのファッションの伊勢丹が、「ウオッチコレクター」、言い換えれば「時計オタク」にもフォーカスするフェアに変えていくと聞いた時には正直言って驚いた。元々、100万円前後の価格帯を得意とする店で(それでも十分高額だが)、複雑時計や1000万以上の超高額品が数多く売れる店ではなかったからだ。対して日本橋三越本店の「ワールドウォッチフェア」は、三越全店の催事の中でもトップの売り上げで、日本全国の時計フェアと比較してもダントツの売り上げを誇る大イベント。集客も多いが、時に目の玉が飛び出るような高額品が売れる大商談会として昔から有名であった。伊勢丹新宿店と日本橋三越本店、ふたつのメガ百貨店の時計売り場の年商は業界トップクラス。ブランド各社の新作が売れるか売れないかを占うには、十分な期間と規模なのだ。
伊勢丹新宿店の時計バイヤー、深代政吾氏に「ウオッチコレクターズウイーク」の結果について伺ってみた。
「6月21日から7月19日までの4週間で開催しました。今年の『ウオッチコレクターズウイーク』のテーマはThe Origin of Luxury Watches。高級時計の原点に立ち返り、伊勢丹新宿店は改めて時計を楽しむことに着目し、新作だけでなく各種イベント・プロモーションをご提案しました。売り上げは前年比115%、予約注文は124%、平均で120%を超える好調な結果でした」
― 素晴らしい進捗状況ですが、何か変わったのでしょうか?
「一部のメーカー様のデリバリー体制が変わりました。昨年よりもその場で買って持って帰れる新作が増えたのです。だからカタログ掲載品の成約数も増えました」
― フェア期間中で特に売り上げが好調だったブランドを教えてください。
「カルティエ、ジャガー・ルクルト、IWC、パネライが昨年より大きく伸びました。ロレックス、ブライトリング、シャネル、パテック フィリップも良かったです。特にレディスの伸びが著しく、本数でも売上でも男女比が60:40と女性比率が高まりました。レディスで好調だったのは、カルティエ、ジャガー・ルクルト、パテック フィリップです」
※写真は全てイメージです。