Chronos 7月号(vol.77) 6月1日発売
時計と宝飾の国際見本市として、世界最大規模を誇るバーゼルワールド。しかし最盛期に1500社以上を記録していた出展ブランドは約850社にまで減少。さまざまな思惑が絡み合う中で、国際イベントとしては確実に“転換点”を迎えつつある。しかしそれは、展示された時計の質とは無関係。今年もやはり、バーゼルは熱かった!
2017年に復活したオウタヴィアを、単なる復刻版と見る人は少なくない。しかしこの“復刻版”が、タグ・ホイヤーの最新自社製クロノグラフを搭載したという事実には、明確な理由がある。今も昔も、オウタヴィアという名前は、タグ・ホイヤーにとって別格なのだ。
毎年のように、人が入れ替わる時計業界。今、誰がどのような立場にいるのかは、実はメディア側の人間でも十分に把握できていない。というわけで、今回も恒例の「世界のウォッチパーソン紳士録」を掲載する。現在に至るまでの詳細なプロフィールに加えて、彼ら・彼女らがラグジュアリーウォッチビジネスで何を重視しているのかを記載。一読すれば、現在を知るのみならず、未来の時計業界を予想する手掛かりも得られるはずだ。
世界にたった6本しか存在しないA.ランゲ&ゾーネの「グランドコンプリケーション」。レアピースだから買うのではなく、商品開発責任者のアントニー・デ・ハス氏が創ったから買う。超複雑時計に込められた作り手の想い、そして、その想いに共感するオーナーとの絆をひもとく。
自社オリジナルのツインバレルムーブメントでメカニズムの存在感をオブジェとして昇華させ、ビジュアルに訴えることに成功したウブロ。機能美を基にしつつも大胆なデザインは、機械設計の未来のかたちを提示している。
今年、発表25周年を迎えた「ロイヤル オーク オフショア」。そのマッシブなケースは、スポーティーな見た目をもたらすだけでなく、複雑機構を載せるのにも適していた。両者の高度な鞍点こそが、新しいロイヤル オーク オフショアトゥールビヨン・クロノグラフである。