Chronos 5月号(vol.87) 4月3日発売
■第一特集 ディテールで見極める良い時計の見分け方
時計愛好家を魅了してやまないトピックが、いかにして良質な時計を見分けるか? という〝目利き術〟だ。ネットやSNSの普及は、そんな愛好家やコレクターたちの審美眼を高めることに寄与してきた。結果、各時計メーカーは、性能だけでなく、美観にも配慮したムーブメントを数多くリリースするようになった。
果たして、優れたムーブメントを構成する要件とは何か?仕上げ、機構、感触など、良い時計を見極めるための見るべきポイントの数々を、〝今〟を代表する時計のムーブメントに着目し、そのディテールから解説する。
■第二特集 アイコニックピースの肖像57 モンブラン 「ミネルバ クロノグラフ」
今や、語りどころのあるムーブメントを見つけることは容易になった。しかし、ムーブメント単体だけで語り尽くせる時計は、どれほどあるだろうか?その数少ない例が、Cal.MB M13.21こと、旧ミネルバのCal.13-20CH系を載せたクロノグラフだ。約100年前にリリースされたこのクロノグラフムーブメントは、希有な変遷を経て、今なお、時計愛好家たちを魅了し続けている。
■第三特集 [2020年新作速報]変わりゆく大規模展示会の現況
かつては新作発表の場、あるいはリテーラーに対する受注確保の場として、100年を超える歴史を紡いできたスイスの大規模時計見本市。しかしインターネットの普及と、直営店戦略を貫きたいビッグブランドの思惑、そして旧バーゼルワールド運営陣の高圧的な対応などが渾然一体となって、大規模展示会の存在意義が問い糾されている中、まったく予期していなかった新型コロナウイルスが世界を襲った。大規模展示会の未来はどう変化するのか?
■腕時計パラノイア列伝 第36回 「新たな時計の価値に挑む人々」
リシャール・ミルの認定中古を扱う「NX ONE」。だが「NX ONE」は単なる中古時計の販売店ではない。高級時計の市場価値を守り、成熟した時計文化を育てる。その拠点としての役割も目指す。