オーパス 14の特徴
2015年に発表された「オーパス 14」は、現時点でオーパス・シリーズの最新作である。
それまでは1年ごとに最新モデルが発表されていたが、「オーパス 14」は前作の発表から約2年半もの年月を費やして完成したモデルだ。
デザインと機能の両面において、過去の「オーパス」を凌駕する傑作との賞賛を集めている。どのような時計なのか、特徴や魅力を紹介する。
フランク・オルニーとジョニー・ジラルダンとのコラボ
「オーパス 14」は、ふたりの時計師とのコラボレーションで誕生した。
そのうちのひとり、フランク・オルニーは、ニヴァロックス・ファーを経て、パルミジャーニ・フルリエとグルーベル フォルセイでプロジェクト管理を任されていた人物だ。
もうひとりのジョニー・ジラルダンは、パテック フィリップにデザイナーとして入社後、ジラール・ペルゴとグルーベル フォルセイでプロジェクトを指揮している。
注目の時計師がタッグを組んだこともあり、オーパス 14の発表当初は、世界中の関係者から大きな関心が寄せられていた。
デザインイメージはジュークボックス
手巻き(Cal.HW4601)。124石。2万8800振動/時。ムーブメント用とディスク作動用の香箱を備え、それぞれのパワーリザーブは約68時間。18KWG(直径54.7mm)。3気圧防水。世界限定50本。
「オーパス 14」のデザインは、1950年代を象徴するジュークボックスに着想を得ている。
内蔵された4枚のディスクは、ケースサイドのレバー操作で入れ替わり、ローカルタイム・GMT・日付などがそれぞれ表示される仕組みだ。
さらには9時位置ローカルタイム表示やレコード盤を模した各ディスクの仕上げ、数字の14をあしらったバイカラーの標章など、あらゆるディテールにこだわりが見られる。
14以外もユニークなオーパス
独創的なチャレンジが試みられてきた「オーパス」コレクションは、どのモデルもユニークな時計だ。特に目を引くモデルをピックアップして紹介する。
ジャンピングアワー&ミニッツのオーパス 13
手巻き(Cal.HW4101)。242石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約35時間。18KWG(直径44.25mm)。3気圧防水。世界限定130本。
「オーパス 13」は、時表示と分表示がそれぞれ1目盛りごとに切り替わる、ジャンピングアワー&ミニッツ機構を搭載したモデル。
180度回転する11個の三角形が12時と24時を除く毎時で回転し、時刻を表示する。また、40度回転する59本の針で、分が表示される。
正午と真夜中には、ブランドロゴがダイヤル上に表示され、60分後に姿を消す。
デジタル時計のような動きを表現する機構は、242石と570個の部品で構成された、機械式の手巻きムーブメントである。
奇想天外な外観 オーパス 12
手巻き(Cal.HW4302)。80石。1万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。18KWG(直径46mm)。3気圧防水。世界限定120本。
一見しただけでは、どのように時刻を表示するのか分からない、ユニーク極まる外観のモデルである。
時分針を一体化した12本の針が5分間隔で文字盤に配されており、時刻を表示する際には裏返ってブルーの面を表示。分針は5分ごとに裏返り、1時間が経過すると0分位置の分針と次の時針をブルーで表示する仕組みだ。
この動きを表現するために、時計機構の駆動用とは別の香箱を搭載していることも特徴的である。
時計製造の慣習と時刻表示の概念に挑戦した、前例のない超複雑時計と言えるだろう。
オーパスの魅力を知ろう
ハイジュエラーとして名高いハリー・ウィンストンは、独立時計師とのコラボレーションで、独創的なデザインや機能を備えたオーパス・シリーズを生み出してきた。
ジュークボックスをイメージした「オーパス 14」をはじめ「オーパス」コレクションには従来の高級時計が持つ概念を覆すモデルがそろっている。
時代を代表する時計師と、世界屈指のジュエラーがタッグを組んで誕生した「オーパス」に触れ、味わったことのない魅力を感じてみよう。
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