独創性際立つパネライ8選。ラジオミールとルミノールのおすすめ紹介

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2021.04.12

ラジオミールの人気モデル

1936年に試作されたラジオミールは、パネライの腕時計メーカーとしての原点。現行モデルでは自動巻き式より手巻き式が主流で、軍用ダイバーズウォッチを体験できるモデルが多い。人気モデル4選を紹介しよう。

定番モデル PAM00610

PAM00610

搭載するCal.P.5000は、パネライ自社製手巻きムーブメント。オリジナルの面影を受け継ぎながら、ケースバックはトランスパレント仕様に、パワーリザーブは約8日間に延長され、実力はモダナイズされている。「ラジオミール 8デイズ アッチャイオ - 45mm(PAM00610)」。手巻き(Cal.P.5000)。21石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約8日間。SS(44mm、厚さ13.7mm)。10気圧防水。69万3000円(税込み)。

「ラジオミール 8デイズ アッチャイオ - 45mm(PAM00610)」は、円錐形のリュウズやワイヤラグなど、1938年のラジオミールを彷彿とさせるデザインの手巻き腕時計だ。

3・6・9・12の大きなアワーマーカー、シンプルな2針というデザイン要素も、プロトタイプから2年後の量産型で完成させたものだ。

夜光性能の追求により視認性は抜群で、夜間や暗所でも確実に時刻を読み取れる。100m防水、パワーリザーブは約8日間で実用性が高い。ケース径は現行の同コレクションにおけるスタンダードの45mmである。

初代のDNAを継承 PAM00753

PAM00753

6時位置のOFFICINE PANERAI(オフィチーネ パネライ)の頭文字をとったOPロゴは、リシュモン加入前のプレヴァンドーム時代に使用されていた。2004年以降、復刻を意識したモデルに配されている。「ラジオミール ベース ロゴ 3デイズ アッチャイオ - 45mm(PAM00753)」。手巻き(Cal.P.5000)。19石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約3日間。SS(45mm、厚さ13mm)。10気圧防水。51万7000円(税込み)。

「ラジオミール ベース ロゴ 3デイズ アッチャイオ - 45mm(PAM00753)」は、前述のPAM00610と同様のデザイン要素を持つが、ブラウンカーフレザーストラップによって初代モデルにより印象を近付けた手巻き腕時計だ。

1993〜97年のプレ・ヴァンドーム時代を思わせる「OPロゴ」の採用も見逃せない。10気圧防水、パワーリザーブは約3日間だ。

初代モデルのデザイン要素を守りつつ、現代のラジオミールの標準形を示すエントリーモデルである。

約8日間のパワーリザーブ PAM00609

PAM00609

オリジナルと同様のワイヤラグの付け根にはネジがあり、緩めることでストラップ交換ができる。工具は必要となるが、ストラップのバリエーションは実に豊富でこの仕様によってラジオミールのファッション性は高まった。「ラジオミール ブラックシール 8デイズ アッチャイオ - 45mm(PAM00609)」。手巻き(Cal.P.5000)。21石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約8日間。SS(45mm、厚さ13mm)。10気圧防水。73万7000円(税込み)。

「ラジオミール ブラックシール 8デイズ アッチャイオ - 45mm(PAM00609)」は、初代モデルのデザイン要素を踏襲しながら、9時位置にスモールセコンドを配した手巻きモデルだ。

搭載ムーブメントは前述のPAM00610と同じCal.P.5000だが、こちらはスモールセコンドが駆動する仕様である。10気圧防水、パワーリザーブは約8日間を誇る。

ラジオミールのオリジナルスタイルは好みだが機能的に物足りない、という向きにおすすめのモデルだ。

シンプルで現代的 PAM00425

PAM00425

パネライ史上、2例しか現存しないS.L.Cミステリアスダイアルを採用した2針モデル。オリジナルは1930年代後半に製作されたが、バーとドットを組み合わせたインデックスは、同モデルに新鮮かつモダンな印象をもたらす。「ラジオミール S.L.C. - 47mm(PAM00425)」。手巻き(Cal.P.3000)。21石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約3日間。SS(直径47mm、厚さ16mm)。10気圧防水。97万9000円(税込み)。

「ラジオミール S.L.C. - 47mm(PAM00425)」は、1930年代後半に製作されたS.L.C.ダイアルを再現したモデルだ。

S.L.C.は「Siluro a Lenta Corsa」の頭文字で、第2次世界大戦中にフロッグマンが乗船した低速走行型魚雷を指す。6時方向にはS.L.C.のモチーフがあしらわれており、まさに海中で作戦実行中のような雰囲気を演出する。

リバイバルモデルだが、バーインデックスとドットインデックスを組み合わせたブラックダイアルはミニマルかつモダンな印象である。

搭載するCal.P.3000は過去の大型ムーブメントを元に設計したもので、ケース径はラジオミールのオリジナルサイズである47mmだ。


ルミノールの人気モデル

ラジオミールをベースにして、イタリア海軍のさらなる要求に応えて生まれたのがルミノールだ。現行モデルでは手巻き式より自動巻きのほうが主流で、現代的にブラッシュアップしたモデルが多い。人気モデル4選を紹介しよう。

圧倒的な人気を持つ PAM01312

PAM01312

搭載するCal.P.9010は、時針のみを1時間ずつ前後にジャンプさせる機能を備えており、時刻調整が容易。セミマットのアリゲーターストラップを合わせることで、持ち味の無骨さを残しつつ、ドレス要素も感じさせる。「ルミノール マリーナ - 44mm(PAM01312)」。自動巻き(Cal.P.9010)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約3日間。SS(直径44mm、厚さ15.6mm)。30気圧防水。94万6000円(税込み)。

「ルミノール マリーナ 1950 3DAYS - 44mm(PAM01312)」は、デザイン性・機能性・高級感のバランスがよい、非常に人気が高い自動巻き腕時計だ。

リュウズプロテクターやケースの形状で初期ルミノールを踏襲しながら、機能性やケースの仕上げを向上させている。

自社製の自動巻きムーブメントCal.P.9010を搭載し、パネライらしい9時位置のスモールセコンドに加え、3時位置にはデイト表示も配した。

大ヒット作の後継機 PAM01104

PAM01104

ロングセラーモデル「PAM00104」の後継機。ムーブメントをCal.OP IIIから自社製のCal.OP XXXに変更し、パワーリザーブを約42時間から約50時間に延長した。ヴィンテージ風レザーベルトも味わい深い。「ルミノール マリーナ - 44mm(PAM01104)」。自動巻き(Cal.OP XXX)。25石。2万8000振動/時。パワーリザーブ約50時間。SS(直径44mm、厚さ15.5mm)。30気圧防水。84万7000円(税込み)。

「ルミノール マリーナ - 44mm(PAM01104)」は、大ヒット作PAM00104の後継機。

ルーペ付きのデイト表示や大型のスモールセコンドなど、視認性の高さが追求されている。

角を落としたクッション型ケースの視覚効果もあってモダンな印象だが、無骨ともいえるダークブラウンのレザーストラップはほどよくミリタリーテイストを添える。

30気圧防水性能を備え、アクティブなシーンで活躍するモデルだ。

メタルブレスレット PAM00977

PAM00977

ルミノールのSSブレスレットモデル。文字盤含めて全てシルバーカラーで統一されているためモダンな雰囲気をまとう。人間工学に基づいたブレスレットは装着感良好で、リュウズプロテクターに着想を得たリンクもパネライらしい。「ルミノール マリーナ - 42mm(PAM00977)」。自動巻き(Cal.P.9010)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約3日間。SS(直径42mm、厚さ13mm)。10気圧防水。101万2000円(税込み)。

「ルミノール マリーナ - 42mm(PAM00977)」は、オールシルバーにスモールセコンドのブルー針が映えるスタイリッシュな自動巻き腕時計だ。

ステンレススティール製ブレスレットのリンクは、パネライのアイコンデザインであるリュウズプロテクターのブリッジ形状を採用した。さらに各リンクはネジを使わず一体化しており、良好な装着感が得られる。

クッション型ケースやリュウズプロテクターが適度に主張し、夜間や暗所での視認性も高い、パネライならではのオールシルバーモデルである。

パネライには珍しい薄型 PAM01392

PAM01392

パネライにおいては小振りな直径42mmのケースに、ルミノールのディテールを凝縮させた。手首が細い人はもちろん、上品にも着けこなしたい人向けのモデルだ。「ルミノール マリーナ - 42mm(PAM01392)」。自動巻き(Cal.P.9010)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約3日間。SS(直径42mm、厚さ13.2mm)。10気圧防水。92万4000円(税込み)。

「ルミノール マリーナ - 42mm(PAM01392)」は、上述のPAM01312をひと回り小さくしたケース径42mmのモデル。

デザインはほぼ共通するが、ダイアルが小径になった影響で9時位置のインデックスはバーインデックスになった。搭載ムーブメントも同様にCal.P.9010だが、30気圧防水のPAM01312に対して、PAM01392は10気圧防水である点に注意したい。

ケース厚は13.2mmと、デカ厚なイメージのあるパネライにおいては、薄めでスタイリッシュだ。また、レザーストラップをPAM01312より2mm細くしたことも、上品な印象に寄与している。