グランドセイコーの腕時計はケース径40mm前後のスタンダードなサイズを基本とするが、2017年にブランドとして独立して以降はラインナップが拡大し、サイズの選択肢も広くなった。自分に最適なグランドセイコーをサイズから検討してみよう。
腕時計のサイズと自分に合ったサイズ選び
日本が誇る高級腕時計グランドセイコーをスマートに着用するためには、自分の手首に合ったサイズ選びが不可欠だ。まずは腕時計と手首のサイズの関係性について見ていこう。
横の直径をケース径として表記
腕時計のサイズは横方向(3時〜9時方向)の直径を測り、ケース径37mmやケース直径42mmなどと表記する。これはあくまでケースのサイズであり、リュウズやプッシュボタンは含まない。
ケース径の考え方は業界標準であり、グランドセイコーに限らず、多くの腕時計ブランドに共通する。基本的に、腕時計のサイズはケース径40mm程度が標準的で、37mm前後では小型、42mm以上になると大型とされる。
グランドセイコーのメンズモデルで採用するラウンド型のケースでは、縦方向のサイズ感も概ね同様である。だが一方で、回転ベゼルを配したスポーティーなモデルでは、ケース径は同じでも存在感が大きくなりやすいことに注意しよう。
手首幅や手首周りに合わせた選択
腕時計のサイズは、ユーザーの手首にとって自然なモデルを選ぶための重要な指標である。華奢な手首に大きな腕時計、あるいはたくましい手首に小さな腕時計を着用するとアンバランスで、手首の細さや太さが際立ってしまう。
日本人男性の場合、上から見た手首の幅は50〜70mmほど、手首周りは160〜175mmが標準と言われている。これを基準にすると、手首に自然に収まるケース径は35〜44mmほどのレンジとなる。
これはグランドセイコーのサイズ展開とほぼ同一だが、スーツスタイルに合わせる場合は袖口への干渉にも注意したい。手首のサイズはもちろん、合わせる服装も考慮して適切なケース径のモデルを選ぼう。
グランドセイコーのケース径39mm以上の主なモデル
グランドセイコーのメンズモデルでは、ケース径39mm以上のサイズがラインナップの中心だ。そのなかから機能やデザインが異なる主な3モデルを紹介しよう。
往年の傑作を思わせる手巻き式モデル SBGK007
手巻き(Cal.9S63)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。SS(直径39mm)。日常生活用防水。75万円(税別)。
ケース径39mmの「SBGK007」は、細部まで精緻な曲面仕上げや柔らかい色味が魅力的な、往年の傑作グランドセイコーを思わせる手巻きモデルである。
ダイアルはサファイアクリスタル風防とともにドーム形状を描き、針はパワーリザーブ表示針に至るまで職人の技により緩やかにカーブする。
パワーリザーブはビジネスパーソンが使いやすい最大約72時間(約3日間)だ。標準的なサイズ感で機能とデザインのバランスもよく、多くのユーザーが着用しやすい逸品である。
時針単独時差修正機能を搭載 SBGP009
クォーツ(Cal.9F85)。SS(直径40mm)。日常生活用強化防水(10気圧)。28万円(税別)。
ケース径40mmの「SBGP009」は、時針単独での時差修正機能を搭載した、海外出張の多いビジネスパーソンにおすすめのクォーツ式モデルである。
搭載するCal.9F85は年差±10秒の高精度で、秒針の修正をほぼ必要としない。現地時刻に合わせる際には、秒針を止めることなく時針だけを動かせるため、スマートに時差修正を行える。
上品なシャンパンゴールドカラーのダイアルや立体的なインデックスを採用した、着用シーンを問わずスタイリッシュに手元を飾るモデルだ。
GMT機能付加のキャリバー9S86搭載 SBGJ239
自動巻き(Cal.9S86)。37石。3万6000振動/時。パワーリザーブ約55時間。SS(直径44.2mm)。日常生活用強化防水(20気圧)。70万円(税別)。
ケース径44.2mmの「SBGJ239」は、24時間表示の回転ベゼルとGMT針を備えた、ホームタイム(母国時間)とローカルタイム(現地時間)を同時表示できる自動巻きモデルである。
外乱に強く、着用時の高い精度を実現する3万6000振動/時の高性能ムーブメントCal.9S86を搭載し、パワーリザーブは最大約55時間だ。また、色分けされた24時間表示のインナーリングも備えており、第2時間帯の昼夜もひと目で確認できる。
グリーンのダイアルやクロコダイルレザーストラップを採用した、落ち着いたカラーリングも魅力的なモデルだ。