2021年 エルメスの新作時計まとめ

2021.12.26

スリム ドゥ エルメス スケレット リュンヌ

 エルメスは、「スリム ドゥ エルメス」に、チタン製ケースにスケルトナイズされたデザインが特徴の「スリム ドゥ エルメス スケレット リュンヌ」を追加した。

スリム ドゥ エルメス スケレット リュンヌ

©️Joël Von Allmen
エルメス「スリム ドゥ エルメス スケレット リュンヌ」
自動巻き(Cal.H1953)。29石。2万1600振動/時。パワーリザーブ 約43時間。Tiケース(直径39.5mm)。3気圧防水。251万9000円(税込み)。

 スリム ドゥ エルメスは初出が2015年で、ラウンド型ケースとストレートなラグを備えるコンテンポラリーなコレクションである。今作は、ケースをグレード5のチタンで製作し、6時位置にダブルムーンフェイズを備えて大胆にスケルトナイズした自動巻きのCal.H1953を搭載する。また、このスケルトナイズに際し、マット加工とグロス加工が交互に配され、内部の機構部品がその向こう側に見える奥行きのある構造を持つ。その結果、従来モデルからデザインコードを引き継ぎながら、個性的なモデルに仕上がった。

 ケースはビーズブラスト仕上げで、プラチナ製ベゼルとホワイトゴールドのリュウズが合わせられる。ストラップはブラックのアリゲーターレザーが合わせられ、ステッチには時分針のカラーに合わせたブルーが用いられる。

スリム ドゥ エルメス スケレット リュンヌ

©️Joël Von Allmen




ギャロップ ドゥ エルメス

 エルメスは、馬具メーカーを起源とするブランドの世界観を写し取った「ギャロップ ドゥ エルメス」に、18Kピンクゴールド製とステンレススティール製のスモールモデルを追加した。ギャロップ ドゥ エルメスは、乗馬の際に鞍の両側に下げて足場とする鐙(あぶみ)を象ったもので、デザイナーのイニ・アーシボングのデザインによって2019年に登場したモデルである。

ギャロップ ドゥ エルメス

©️Joël Von Allmen
エルメス「ギャロップ ドゥ エルメス」
クォーツ。SS、18KPG(縦27.2mm、横20mm)。SS:42万7900円、SS+ダイヤモンド:90万2000円、18KPG:160万6000円。

 ギャロップ ドゥ エルメスは、丸みを帯びたケースの曲線美や、6時位置にシンメトリーに配されたリューズを備えた、シンプルかつ独自性にあふれたデザインを持つ。また、インデックスの"8"は、鐙を逆さにしたデザインで遊び心に富んだものとなっている。ケースサイズは、横20mm、縦27.2mmである。プレーンなステンレススティールモデルと、134個のダイヤモンドを配したステンレススティールモデルおよび18Kピンクゴールドモデルの計3種が用意される。

ギャロップ ドゥ エルメス

©️Joël Von Allmen

ムーブメントは時分表示のクォーツ式を搭載する。




ケープコッド シェーヌ・ダンクル

 エルメスは、エルメスのアイコンのひとつである「ケープコッド」に、アンカーチェーン(錨鎖)のモチーフを取り込んだ「ケープコッド シェーヌ・ダンクル」を追加した。

ケープコッド シェーヌ・ダンクル

©️Joël Von Allmen
エルメス「ケープコッド シェーヌ・ダンクル」
クォーツ。SS、18KPG(縦横29mm)。18KPG(縦横23mm)。SS 29mmモデル:113万3000円、18KPG 29mmモデル:224万4000円、18KPG 23mmモデル:183万7000円。

 ケープコッドは初出が1991年で、デザイナーのアンリ・ドリニーがスクエアケースの時計を検討中に、一筆の動きに導かれて誕生した“長方形に正方形を重ねた”デザインが特徴である。今作ではここに、38年にロベール・デュマが考案したアンカーチェーンのコマの半分をふたつ組み合わせたモチーフが添えられる。

 追加されるのは3モデル。縦横29mmの18Kピンクゴールドモデルと、縦横23mmのステンレススティールモデルは、黒曜石製のブラックのダイアルを備える。ストラップは、縦横23mmの18Kピンクゴールドモデルは、ケース同様の色味を持つラッカー仕上げのダイアルを備える。それぞれ、ケースサイドとシェーヌ・ダンクルのモチーフにダイヤモンドが配される。

ケープコッド シェーヌ・ダンクル

©️Joël Von Allmen

 ムーブメントは、時分表示のクォーツ式を搭載する。




エルメスHO8

エルメスHO8

©️Joël Von Allmen
エルメス「エルメスHO8」
自動巻き(Cal.H1837)。パワーリザーブ約50時間。グラフェン複合素材ケース(直径39.0mm)。10気圧防水。100万9800円(税込み)。

 エルメスより、新しいメンズコレクション「エルメスHO8(エイチオーエイト)」が発表された。同社がこのコレクションに込めたのは、エルメスのメンズの世界観である。ポリッシュとマットを磨き分けたケースや力強さと繊細さを持ち合わせたデザインが、男性の持つ多面性を表す。コレクションの名称に用いられる「O」は「0(ゼロ)」を表し、「8」は横にすると「∞(無限)」になる。一見して記号のようなネーミングであるが、その中には何もない世界とすべてがある世界を行き来する旅、そして時間の持つ神秘性が秘められている。

 バリエーションは3種類が用意される。ひとつ目はグラフェン複合素材を採用したケースにセラミックス製ベゼルを備えたモデル、ふたつ目はブラックDLC加工を施したチタン製ケースのモデル、3つ目はチタン製ケースのモデルだ。いずれもブラックを基調としている。リュウズはねじ込み式となっており、10気圧防水を誇る。

エルメスHO8

©️Joël Von Allmen
エルメス「エルメスHO8」
自動巻き(Cal.H1837)。パワーリザーブ約50時間。ブラックDLC加工Tiケース(直径39.0mm)。10気圧防水。64万3500円(税込み)。
エルメスHO8

©️Joël Von Allmen
エルメス「エルメスHO8」
自動巻き(Cal.H1837)。パワーリザーブ約50時間。Tiケース(直径39.0mm)。10気圧防水。68万2000円(税込み)。

エルメスHO8

©️David Marchon