2021年 オリエントスター／オリエントの新作時計まとめ

オリエントスター クラシックコレクション スケルトン 70周年記念モデル

「オリエントスター」の誕生70周年を記念してリニューアルされた「スケルトン」。その最大の見どころは、エプソンとの統合によって実現したシリコン素材のガンギ車だろう。ガンギ車にシリコン素材が採用されるのは、国産の機械式時計としては初のことである。破損しやすいシリコン素材を扱いやすくするため、エプソンの持つMEMS技術を用いてバネ性を持たせたガンギ車は、扇状の肉抜きされた独特の外観を持つ。シリコン素材の採用によって脱進機の効率が上がり、パワーリザーブは約70時間にまで延びている。

　加えて、半導体技術を活かし、ナノメートル単位の膜厚コントロールで光の反射率を調整して実現した鮮やかなブルーは、スケルトンムーブメントの中で一際目を引くアクセントにもなっている。そのムーブメントは、ダイヤモンドカットによる深い面取りや表面の渦模様、裏面の波模様などの緻密な仕上げが施される。操作性に優れる大きな菊型リュウズには傾斜がかけられており、引き出しやすく配慮されている。バリエーションは、シャンパンカラーのダイアルにゴールドカラーのムーブメントを合わせたものと、シルバーカラーのダイアルにシルバーカラーのムーブメントを合わせた2種類が用意される。

オリエントスター クラシックコレクション メカニカルムーンフェイズ 70周年記念モデル

「オリエントスター」誕生70周年を記念したモデル。2017年に発表された「メカニカルムーンフェイズ」をベースとしている。2017年のモデルは、パワーリザーブインジケーター、テンプの動きをダイアル側から観賞できるオープンワーク、ポインターデイトとムーンフェイズを備えたモデルでありながら、完成度の高さと手の届きやすい価格によって話題を集めたことは記憶に新しい。

　今作は9時位置のオープンワークを省略し、ダイアルカラーをアイボリーとしたものだ。これにより、クラシカルな味わいがグッと増し、よりタイムレスなデザインとなった。グレーの本ワニ革ストラップは、グレージング加工が施されており、控えめながらも上質な艶がアイボリーダイアルを引き立てている。搭載されるムーブメントは、日差＋15秒～－5秒のCal.F7M65。シースルーバックから、その動きと仕上げを鑑賞することができる。70周年記念モデル専用のボックスに収められ、プレステージショップ限定200本で販売される。

オリエントスター コンテンポラリーコレクション メカニカルムーンフェイズ MOPダイアル

「オリエントスター」の「メカニカルムーンフェイズ」に、マザー・オブ・パール（MOP）ダイアルを採用した1型2種が追加される。「メカニカルムーンフェイズ」は、「クラシックコレクション」と「コンテンポラリーコレクション」において展開されているが、今作はモダンなケースデザインとアプライドインデックスが特徴の「コンテンポラリーコレクション」をベースとしている。12時位置のパワーリザーブインジケーター、9時位置のオープンワーク、6時位置のポインターデイトとムーンフェイズの配置はそのままに、ダイアルにMOPを採用している。

　グラデーションのかかったグリーンMOPダイアルのモデルは、オリエントスター70周年記念モデルであり、世界限定700本（国内500本／海外200本）の販売となる。ダークグリーンとなった各表示部がダイアルに奥行き感を与え、デザインテーマの「星雲」を表現している。ホワイトMOPダイアルのモデルはレギュラーモデルとなっており、各表示部を含めたダイアル全体のトーンを統一することで、ブルーの針を一層際立てている。いずれのモデルもリュウズトップにセラミックパーツがセットされており、華やかさを添えている。ステンレススティール製ブレスレットと10気圧防水のケースによって、幅広いシーンで使える高い実用性を持つ。