Q:同じETAでも性能が違うものがあるって本当ですか?
ETAには3つから4つ程度のグレードがあり、それぞれ精度と仕上げが異なります。
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A:クロノメーターを最上位に、複数のグレードで展開しています
しばしば時計好きが話題にするETAなどの汎用ムーブメント。安価で性能に優れたETA製のいわゆる「エボーシュ」が、スイスの時計業界を盛り立ててきたことは事実です。そんなETAは、3つから4つ程度のグレードがあります。一番上がC.O.S.Cクロノメーター規格を通る、「クロノメーター」。それと同等の性能ですが、クロノメーター規格を通っていないものが「トップ」、続いて「エラボレ」「ノーマル」となります。グレードの違いは、まず仕上げの有無。高いものほどさまざまな装飾をオプションで選べます。
搭載ムーブメントのETA7753は、汎用クロノグラフムーブメントとして広く普及しているETA7750を横3つ目に変更した派生キャリバーである。シンプルな基本グレードのものにペルラージュが加わり、ローターにもティソ独自の装飾が施されている。
また、高いグレードのものは、テンワがベリリウム合金のひとつであるグリュシデュールになり、ヒゲゼンマイと脱進機も品質の高いものが載ります。グレードが高いものほど、精度が出ると考えていいでしょう。もちろん、良い部品を使うと、価格も大きく上がり、それがETA製エボーシュを採用したモデルに、値段の違いが生じる理由です。
IWCやブライトリングもセリタを使用するようになりつつある
ETAの代替ムーブメントであるセリタも同じようにグレードを分けています。最近は老舗メーカーでもセリタを採用する例が増えましたが、これらの多くはクロノメーターまたはトップレベルと考えていいでしょう。ブライトリングやIWCは、加えてこれらのエボーシュに手を加えることで、クロノメーター以上の精度を出しています。
ちなみに、クロノス日本版の「スペックテスト」では、分かる限りにおいて、使っているエボーシュのグレードまで記載しています。
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https://www.webchronos.net/features/28692/