Q:初めて買うアンティークウォッチ、何に気を付ければいいの?
主に以下の4つに気を付けてください。水と日光、磁気、そして衝撃です。きちんと修理をしたアンティークウォッチは、無理をしない限り、かなり長く使うことが出来ます。
2021年12月5日掲載記事
A:最も注意を払うべきは防水性能がない点です
現代の時計とは違う魅力を持つアンティークウォッチ。普通の人にはハードルが高そうに見えますが、少しだけ気遣いをすれば十分使えます。まず気を付けるのは、防水性能がまったくないこと。ロレックスのオイスターケースは水にも強いですが、数十年前のアンティーク時計は、たとえロレックスであっても、水に濡らさないほうがいいでしょう。
また、強い直射日光にもさらさないほうがいいです。文字盤の表面を覆っている透明なクリア塗装が劣化している場合が多いので、日光に晒すと文字盤が傷んでしまうのです。ただ、それよりも注意するべきは磁気帯び。今の機械式時計と違って、いわゆるアンティークウォッチは磁気に大変に弱いのです。スマートフォンや車のスピーカー、カバンを留めるマグネットなどに近づけると、修理費は高く付くでしょう。もし、これらの磁石が身近にある場合は、時計から5cm外すという習慣を付けてください。また、ほとんどのアンティーク懐中時計や1940年代以前の腕時計は、ショックを与えると壊れる場合があります。激しく動くと思ったら、時計を外しておくといいでしょう。
Photographs by Masanori Yoshie
十分な防水性能がなく、また日光にも弱いアンティーク時計にとって、どのように扱われてきたか、保管されてきたかがコンディションに直結する。逆を言えば日常から注意を払い、適切にメンテナンスを行えば、日常使いも問題なく必要できる上、よいコンディションを保つことができる。
修理をする際はケチらない
もっとも、気を付ければいいのはこの4点のみ。普通に過ごしている限り、アンティークウォッチに無理をかける心配は少ないと言えるでしょう。きちんと修理をしたアンティークウォッチは、無理をしない限り、かなり長く使うことが出来ます。なお、修理をする時は、修理費をケチらないこと。安くあげようとすると、結局高く付くことが多いのです。
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