2023年 エルメスの新作時計まとめ

アルソー プティット リュンヌ

　幻想的なダイアルが特徴の「アルソー プティット リュンヌ」。ダイアルに覆いかぶさるように見えているのは、マザー・オブ・パール製の月だ。

　深みのあるブルーは、アベンチュリンによるものであり、遠くに見える惑星には、アラゴナイトやオパール、淡水マザー・オブ・パールが用いられている。10時半位置に配されたムーンフェイズは、実際の月の満ち欠けを視覚的に表現する。

　ダイアルの周囲には、70個のダイヤモンドがセットされており、この小さな宇宙空間を飾っている。アルソーの特徴であるラウンドケースは、18Kホワイトゴールド製だ。

　自動巻きCal.H1837にムーンフェイズモジュールを追加したムーブメントを搭載する。ブルーサフィールのアリゲーターストラップは、同社のアトリエで作られたものだ。

スリム ドゥ エルメス 伝説の馬

　2015年に誕生したコレクション「スリム ドゥ エルメス」には、職人の手仕事を味わえる2本が新作として加わった。

　18Kホワイトゴールドにエナメル仕上げを施したダイアルには、ギャロップする馬の輪郭がドットによって表現されている。その周囲のベゼルには、バゲットカットのダイヤモンドが敷き詰められている。

　この伝説の馬は、アーティストであるブノワ・ピエール・エメリがデザインし、10年に発表したシルクスカーフのカレに由来している。

　馬を形作るのは1678粒のビーズだ。同じ大きさの粒をそろえ、エナメルを何層にも塗り重ねビーズを固定するためには、職人の高度な技術が求められる。

　バリエーションは2種類用意され、ブルーのビーズによる馬があしらわれたモデルと、ピンクゴールドのビーズによる馬があしらわれたモデルだ。どちらも18Kホワイトゴールド製のケースを採用し、マイクロローター式の薄型自動巻きムーブメントを搭載する。