名門時計ブランド、ロンジンの歴史と技術力が息づく魅力的な3つのモデル

FEATUREWatchTime
2023.07.26

1832年に、オーギュスト・アガシがスイス・ジュラ地方のサンティミエに創業した時計ブランド、ロンジン。2023年には、2プッシャーを搭載したクロノグラフや第2時間帯表示モデルなど、長年蓄積された確かな技術力を感じさせる腕時計を発表した。そんなロンジンの現行のラインナップより、知っておきたい3本の腕時計を紹介しよう。

ロンジン

ロンジンは1832年にスイス・サンティミエで創業し、長い歴史を築いてきた。
Originally published on watchtime.com
Text by Jens Koch
2023年7月26日公開記事


「エレガント」の精神に則り作り出されるロンジンの腕時計

 スイスのジュラ地方、サンティミエに拠点を置く老舗ブランド、ロンジン。現在は高いコストパフォーマンスを誇る時計ブランドとして知られている。かつては独立企業として自社製ムーブメントの製造までを手掛けていたが、スウォッチ グループに所属して以降、グループ内のETA社の汎用キャリバーまたはロンジン専用キャリバーを搭載している。

ロンジン

ロンジンは馬術競技の大会でタイムキーパーを務めている。

 ロンジンは創業当初から、常にエレガンスを追求してきた。ブランドのスローガンには「Elegance is an attitude - エレガンスは生き方に現れる」が掲げられている。エレガンスはロンジンの中核なのだ。この精神を分かち合いながら、他分野とも広くつながっている。スポーツにおいては、スキー競技や馬術競技とパートナーシップを結んでいる。またブランドアンバサダーには、女優のジェニファー・ローレンスらがいる。

ジェニファー・ローレンス

ロンジンのブランドアンバサダーを務める、女優のジェニファー・ローレンス。

 ロンジンが展開する現行モデルの数々からも、ロンジンの時計にエレガンスの精神が宿っていることを垣間見ることができる。


複数時間帯を表示するパイロットウォッチ「ロンジン スピリット ZULU TIME」

ロンジン スピリット ZULU TIME

ロンジン「ロンジン スピリット ZULU TIME」
自動巻き(Cal.L844.4)。21石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径39mm)。10気圧防水。43万6700円(税込み)。

 2020年に発表されたスピリット・コレクションは、航空黎明期の時計作りの精神を現在に伝えるコレクションである。典型的なパイロットウォッチの特徴を取り入れた、クラシカルでシンプル、控えめな歴史的デザインを取り入れた腕時計だ。特にロンジンは、実用性の高いスポーティーでエレガントな要素に焦点を当てているようだ。

「ロンジン スピリット ZULU TIME」は、1920年代から30年代にかけてロンジンが航空界のパイオニアたちのために製作した、第2時間帯表示を備えた最初のパイロットウォッチを思い起こさせる。ロンジンは創業した初期から、2本目の秒針や、ふたつのムーブメントで第2時間帯を表示できる懐中時計を手掛けていた。腕時計では、1925年に世界で初めて第2時間帯表示を備えた「ロンジン ズールー タイム」を発表している。

 ロンジン スピリット ZULU TIMEは、リュウズを使ってローカルタイムを1時間単位で調整することができる。この自動巻きムーブメントCal.L844.4はシリコン製ヒゲゼンマイを搭載し、C.O.S.C.の認定も取得している。


モダンなデザインの「ハイドロコンクエスト」

ハイドロコンクエスト

ロンジン「ハイドロコンクエスト」
自動巻き(Cal.L888)。21石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約72時間。SS+セラミックス+PVDケース(直径41mm)。300気圧防水。29万5900円(税込み)。

 モダンなダイバーズウォッチの「ハイドロコンクエスト」は、ダイビングの世界にインスパイアされたモデルだ。30気圧の防水性能を備えるハイドロコンクエストは、ラバーストラップとセラミックスベゼルを備え、タフなシーンでも実用性を発揮する。

 一方、文字盤にはサンレイ仕上げが施され、インデックスはアプライドだ。針にもエレガントな要素が加えられ、デザイン性の高さからタウンユースにも向く。ケースにステンレススティールとローズゴールドPVDを採用したバイカラーモデルでは、そのエレガンスがさらに際立つ。自動巻きムーブメントCal.L888は、約72時間のパワーリザーブを備える。


エレガントなドレスウォッチ「ロンジン マスターコレクション 190周年記念モデル」

ロンジン マスターコレクション 190周年記念モデル

ロンジン「ロンジン マスターコレクション 190周年記念モデル」
自動巻き(Cal.L888.5)。21石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径40.0mm、厚さ9.35mm)。3気圧防水。34万2100円(税込み)。

 エレガンスはロンジンにとって非常に重要な要素である。その好例が「ロンジン マスターコレクション」だ。これはブランド伝統の美学を反映しており、スーツにもよく合う。

 創業190周年を迎えた2022年に、ロンジンは「ロンジン マスターコレクション 190周年記念モデル」を発表した。文字盤にエングレービングされたインデックスや、シルバーカラーダイアルにサンドブラスト仕上げを施した特別な仕上げは、ブランドの節目を祝うにふさわしい。

 ムーブメントにはシリコン製ヒゲゼンマイを採用した自動巻きムーブメントのCal.L888.5が搭載され、約72時間のパワーリザーブを備える。この駆動はサファイアクリスタル製のケースバックから鑑賞可能だ。ゴールドの2モデルは、それぞれ世界限定190本限定で展開される。

ロンジン マスターコレクション 190周年記念モデル

創業190年を祝うロンジン マスターコレクション 190周年記念モデルは、シルバーカラーダイアルに青焼き針を合わせるなど、節目を祝う仕上げが施されている。



Contact info:ロンジン Tel.03-6254-7350


ロンジンは航空史の発展に貢献していた! パイロットウォッチの歴史的名作を紹介

https://www.webchronos.net/features/97562/
受け継がれた “ロンジン流” パイロットウォッチの系譜

https://www.webchronos.net/features/93912/
伝統と歴史を持つ時計ブランド ロンジン。その魅力に迫る

https://www.webchronos.net/features/72597/