ジャガー・ルクルトより、葛飾北斎の木版画をエナメル細密画によって描いた「レベルソ・トリビュート・エナメル」が発表された。モチーフとなった作品は、諸国瀧巡り「木曽海道小野ノ瀑布」と「和州吉野義経馬洗滝」の2種類。各10本の数量限定で販売される。
職人技によって葛飾北斎の作品をケースバックに再現
ジャガー・ルクルトより、江戸時代の浮世絵師である葛飾北斎の木版画をエナメル細密画によってあしらった「レベルソ・トリビュート・エナメル」が発表された。本作では、レベルソの持つ反転式ケースを活用し、ケースバックに細密画を描いている。
バリエーションは諸国瀧巡り「木曽海道小野ノ瀑布」、または「和州吉野義経馬洗滝」を取り入れたモデルの2種類で展開される。同社は直近では同じく、葛飾北斎の作品、「下野黒髪山きりふりの滝」と、「木曽路ノ奥阿弥陀ヶ瀧」をあしらったモデルをそれぞれ2021年と22年に発表している。今作は、それらに続くモデルでありながら、同社の精神に内在する自然への深い愛を反映した主題を選択している。
この細密画には、ジュネーブ技法を採用しており、その下に800°Cで焼成されたエナメルが、少なくとも14層重ねられている。葛飾北斎が描いたオリジナルの作品を約1/10のサイズで、さらに異なる技法で再現するには、多大な時間と高度な技術を要求される。
「木曽海道小野ノ瀑布」を描いたモデルでは、ダイアルにバーリーコーン模様のギヨシェを施し、レベルソ・トリビュートの特徴であるドーフィン針とアプライドインデックスを組み合わせている。ダイアルのカラーは、半透明のグリーンエナメルを4~5層塗り重ね、各層を別々に焼成し乾燥させることで奥行き感のあるグリーンに仕上げている。
ケースバックには、京都と江戸を結ぶ古道にある木曾海道の滝が描かれている。流れ落ちる水と、崖に建つ神社、橋を渡る旅人たちが滝に恐れおののく姿が、圧倒的な物理現象に神秘性を抱く、日本人の感性を表している。
「和州吉野義経馬洗滝」を描いたモデルでは、ダイアルにひし形のパターンを無数に取り入れたギヨシェが与えられている。針やインデックス、ダイアルに塗布されたグリーンエナメルは、「木曽海道小野ノ瀑布」を描いたモデルに同じ。
ケースバックには、源義経とその愛馬、大自然を流れる滝がダイナミックに表現されている。これは、後白河天皇と通じたことで兄の源頼朝に裏切り者とみなされた源義経が、逃げる途中で愛馬を洗っているシーンを描いたものだ。
ムーブメントは、いずれのモデルも手巻き式のCal.822を採用する。ケースはホワイトゴールド製だ。各10本の数量限定で販売される。
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