グッチのハイウォッチメイキングの世界に、新たな腕時計が4種類加わった。目玉はグッチ初となるミニッツリピーターを搭載した「GUCCI 25H ミニッツリピーター」だ。今回発表されたモデルは、全て複雑機構であるフライングトゥールビヨンを搭載している。また、ケースにサファイアクリスタイルを採用した「GUCCI 25H スケルトン トゥールビヨン」も見逃せない。待望の新作を、順を追って紹介していこう。
手巻き。31石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KWGケース(直径40mm、厚さ9.9mm)。要価格問合せ。
ハイウォッチメイキングを追求するグッチが発表したミニッツリピーター
手巻き。31石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KPGケース(直径40mm、厚さ9.9mm)。要価格問合せ。
2022年にウォッチメイキング50周年を迎えたグッチは、その後も意欲的な腕時計を発表し続けている。21年には独自のキャリバーを誕生させ、22年にはスケルトン仕様のフライングトゥールビヨンを搭載したモデル、23年にはブランド初となるパーペチュアルカレンダーを搭載したモデルを発表した。今年は腕時計愛好家垂涎のミニッツリピーターを搭載した、「GUCCI 25H ミニッツリピーター」 がついに発表された。
このモデルは、時計製造において初となるサイマティクス(音波によって物質に形成される視覚的なパターンや構造を研究する科学分野)を用いた表現を取り入れている。ダイアル部分の透かし模様がそれだ。ミニッツリピーターが奏でる音の波を、視覚的なパターンに落とし込み表現しているのだ。まさに自然界由来の幾何学模様と、職人のクラフツマンシップとの調和だと言えるだろう。
カリヨンミニッツリピーターを搭載したムーブメントには、1時間、15分、1分の経過をそれぞれ異なる音色で知らせる3つのハンマーが組み込まれている。職人の手作業によって作られたミニッツリピーターが響かせるチャイムは、楽器と呼んでも差し支えないだろう。一般的に、ミニッツリピーター機能はプッシュボタンで操作する。だが、本モデルは回転式ベゼルを用いてミニッツリピーターを作動させる、意欲的な仕組みを採用している。
なお、18Kホワイトゴールドケースのものだけでなく、18Kピンクゴールドケースのバリエーションの用意もある。
「GUCCI 25H スケルトン トゥールビヨン」が新たに3色のバリエーションで展開
22年に発表された「GUCCI 25H スケルトン トゥールビヨン」には、新しいカラーバリエーションが加わった。針などが鮮やかなブルー、ビビッドなピンク、端正なブラックの3色だ。ほぼ同色のベルトが付属するため、一体感を感じられる。
ケース、ダイアル、裏蓋全てサファイアクリスタル製のため、スケルトンムーブメントと6時位置に配されたフライングトゥールビヨンを、全方位どこからでも眺めることができる。手巻き(Cal.GG727.25.TS)。20石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。サファイアクリスタルケース(直径40mm、厚さ8.2mm)。要価格問合せ。
銀色に輝く金属の地金が剥き出しのムーブメントと、色味の対比を楽しむことができるのだ。トランスパレントの文字盤から透けて見える針とフライングトゥールビヨンが持ち味の、芸術作品のような腕時計だ。
手巻き(Cal.GG727.25.TS)。20石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。サファイアクリスタルケース(直径40mm、厚さ8.2mm)。要価格問合せ。
自動巻き(Cal.GG727.25.TS)。20石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。サファイアクリスタルケース(直径40.0mm、厚さ8.2mm)。要価格問合せ。
フライングトゥールビヨンとジャンピングアワーが搭載された「インターロッキング」
同心円状のディスプレイにはフライング トゥールビヨンとジャンピングアワーが搭載されている。自動巻き。53石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。18KPGケース(厚さ10.7mm)。要価格問合せ。
ハイウォッチメイキングのラインナップに新たに加わった「インターロッキング」コレクションの特色は、フライングトゥールビヨンという複雑機構を搭載するのみならず、ジャンピングアワー機構を搭載した点にある。時刻表示は針ではなく、手作業でラッカー塗装が施されたアワーディスクを用いて表示される。このパーツはグッチのジュエリー「インターロッキングG」から着想を得たものだ。
自動巻き。53石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。18KWGケース(厚さ10.7mm)。要価格問合せ。
本モデルは18Kホワイトゴールドにブラックの文字盤のバージョン、同じく18Kホワイトゴールドにブルーの文字盤のバージョン、18Kピンクゴールドにブラックの文字盤の3パターンが用意されている。
12色の宝石が回転する「G-タイムレス プラネタリウム」
時計回りに動く12石の宝石はリュウズを押すことで回転のスタートとストップを切り替えることができる。手巻き(Cal.GGC.1976.DS)。66石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KPGケース(厚さ13.8mm)。要価格問合せ。
プラネタリウムは中央のトゥールビヨンを囲むようにセッティングされた12石のジェムストーンが華やかなレインボーカラーの光を放ちながら回転する。ルベライト、ファイアーオパール、ガーネット、ベリル、ペリドット、トルマリン、トパーズ、タンザナイト、アメジストといった宝石が文字盤にセッティングされている。ただダイアル上で時計回りに宝石が回転するだけではない。それぞれの宝石単体で時計回りに回転することができるのだ。宝石のプラネタリウムとも呼ぶべき腕時計なのである。
なお、本モデルに搭載されたムーブメント、Cal.GGC.1976.DSは銀河系でも有数に明るい星雲のひとつであるオリオン大星雲の、ニュージェネラルカタログ(天体カタログ)での名称「NGC 1976」に由来するのだ。
手巻き(Cal.GGC.1976.DS)。66石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KWGケース(厚さ13.8mm)。要価格問合せ。
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