シャネルと MB&Fがパートナーシップを発表！　クリエイティブなハイエンド ウォッチメーカーに戦略的な出資を決定

シャネルとMB&Fは、シャネルが独立系高級腕時計ブランドMB&Fの株式25%を取得しパートナーシップを締結したことを発表した。創業者のマキシミリアン・ブッサーはMB&Fの株式 60%を保有し、同社パートナーであるセルジュ・クリクノフが15%を保有している。マキシミリアンは、セルジュ・クリクノフ(R&D・生産部門責任者)、シャリス・ヤディガログルー(マーケティング・広報部門責任者)、ティボー・ヴェルドンク(販売部門責任者)からなる経営陣とともに、引き続き経営全般と創作を指揮する。このパートナーシップは、シャネルのスイス法人であるシャネル SARLとMB&Fの間で締結された。

　2005 年に設立された MB&F は、世界初の腕時計製作専門コンセプトラボである。芸術的なマイクロエンジニアリングのクリエイティブなラボである同社は、革新的なコンセプトウォッチの小規模シリーズの設計・製作を専門としている。ジュネーブを拠点にアーティスト、腕時計職人、デザイナー、製造担当者といったウォッチメイキングのプロフェッショナルを集め、革新的で先進的なピースの数々を制作している。高評価を受ける同社の腕時計は、創業者マキシミリアン ブッサー独自のビジョンのもとに生み出される 3D キネティックアートであり、まさに従来のウォッチメイキングの概念を打ち破っている。

ローマンゴティエ、モントル ジュルヌに続く資本参加

　この戦略的投資は、ウォッチメイキングを継続的に進化させ、高級時計製造の専門知識、クリエイションやデザインの未来に投資していきたいというシャネルの意思を反映している。ラグジュアリーのスペシャリストとの提携により、サヴォアフェールを守り発展させるという長期戦略の賜物である。

　シャネルは1987年にパリ・ヴァンドーム広場に腕時計のデザインスタジオを設立しウォッチメイキングの世界に参入。1993年にはスイスのラ・ショー・ド・フォンの腕時計外装マニュファクチュール、G&F シャトラン社の経営を引き継いだ。この度の発表は、シャネルが 2011年にハイエンドなウォッチブランドであるローマン・ゴティエと、2018 年にモントル ジュルヌ（Montres Journe SA）と同様の投資を行ってきたことに続くものだ。これにより腕時計メーカーと部品サプライヤーのエキスパートのエコシステムが構築されており、パートナーシップ締結後もそれぞれが独立性を保って運営されている。

MB&F について

　2005年マキシミリアン ブッサーによって設立された MB&F(Maximilian Büsser&Friendsの略)は、世界初の腕時計コンセプトラボである。マイクロエンジニアリングによるクリエイティブなラボとして、才能あるウォッチメイキングのプロフェッショナルを集めることで、革新的なコンセプトウォッチの小規模シリーズの設計と製作を専門としている。受賞歴のあるオロロジカルマシーンとレガシー マシーンのベースを構築する20個を超えるキャリバーにより、MB&Fは伝統的なウォッチメイキングの枠を超え、3Dキネティックアートを創作するという創業者兼クリエイティブディレクターのマキシミリアン・ブッサーのビジョンを継承し続けている。

　MB&Fは独立系企業であり、2023年には4億5400万スイスフランの収益を上げている。同社は2023年に419本のMB&Fの腕時計を製作し、2021 年にはより手頃な価格のブランドであるM.A.D.エディションをリリースし、現在は年間約3500本を製造している。

　MB&Fはジュネーブ ウォッチメイキング グランプリで、その年の最も優れた腕時計に授与される最高賞「金の針賞(エギュイユ・ドール)」1 つを含む、9 つの賞を受賞している。