「RM 17-02 トゥールビヨン」は2022年に限定モデルとして誕生した。その4作目である今作は、チタンケースを備えたレギュラーモデルとして発表された。手巻きムーブメントを搭載したこの腕時計は、ブランドのアイデンティティを凝縮したモデルであり、一切の妥協を許さない理念を体現している。
RM 17-02 トゥールビヨン
時針と分針の先端で示される強烈なインパクトを放つフォントのインデックスでは、レーザーでカットアウトされたベース部分が立体感を生み、そのベース上にベージュのステンシルがやわらかで明るい雰囲気を加えている。手巻き(Cal.RM17-02)。23石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約70時間。Tiケース(縦48.15×横40.1mm、厚さ13.08mm)。50m防水。60万スイスフラン。
主な特徴
すべてのディテールについて、面取りと研磨は細かい部分まで手作業によって丁寧に美しく仕上げられている。このような観点から、「RM 17-02 トゥールビヨン」の新作は、これまでのモデルの技術的および審美的な長所を完璧に受け継いでいると断言できる。
3つのパーツで構成されたアイコニックなトノー型ケースの膨らみのあるライン、そして見て取れるスプラインネジは、グレード5チタンにサテン仕上げを施した独特の風合いが際立っている。チタンを素材にしたことでクリーンでモダンな印象がさらに強調され、時代を超越した魅力が生まれた。
トゥールビヨンブリッジに施されたブルー PVD
軽量でありながら強靭なこのウォッチは、トゥールビヨンムーブメント、Cal.RM 17-02を搭載している。サファイアクリスタルのダイアル下に広がるのは、複雑なムーブメントの部品の数々。ブリッジにはゴールドとブルーのPVD加工が施されている。可変慣性フリースプラングテンプと高速回転バレル(香箱)を備えたトゥールビヨンムーブメントを支える地板はPVD加工を施したグレード5チタン製。これらの仕上げは、ウォッチの裏側から眺めることができるムーブメントにも同様に施されている。シルバーとゴールドに輝くインボリュート歯車の輪列は、奥行を感じさせる美しいダンスを繰り広げる。
高速回転バレル(1回転=6時間、従来は7.5時間)
・主ゼンマイ内部で周期的に起こる張り付き現象を大きく緩和し、精度を高める。
・主ゼンマイは、理想的なパワーリザーブ、精度と均一性による優れた三角曲線を示す。
セントラルインボリュート歯を採用した香箱の歯車と三番車カナ
ケース
研究開発に丸1年の月日を費やしたケース。シャシーとエンジンが完璧に調和したF1レーシングカーの設計に用いられる分析的なエンジニアリング技術を駆使し、すべてが極めて厳格な仕様に従って構築された。例えば、ケーシングリングは用いられておらず、ムーブメントはラバー製のケース(ISO SW)に4本のグレード5チタン製ネジで固定されている。このような特徴は、妥協を許さない職人技術の証と言えるだろう。
3層構造のケースにはふたつのニトリル製Oリングガスケットが使用され、50mの防水機能を保証。ケースの組み立てには、12本のグレード5チタン製スプラインネジと、316Lステンレススティール製の耐摩耗性ワッシャーが使用されている。
トルクリミテッドクラウン
インナーベゼル
ダイアル