ユリス・ナルダン 「マリーン メガヨット。手巻き(Cal.UN-631)。53石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約80時間。Ptケース(直径44mm)。5気圧防水。世界限定30本。予価3800万円(税別)。
ユリス・ナルダンの新作「マリーン メガヨット」は、同社が2016年に発表した「マリーン グランドデッキ トゥールビヨン」からの派生モデルであり、全長100フィート=約33mを超える大型の個人向けヨット、メガヨットをテーマに、世界限定30本で制作される。
ダイアル上では、立体的に模された高級船の船首が、エナメルで作られた海の波間を進んでいる様が楽しめ、6時位置に搭載されたフライングトゥールビヨンのキャリッジにはスクリューの装飾があしらわれる。さらに、潮汐率(満潮時と干潮時の海面の高さの差)の表示がムーンフェイズ横に配され、特定の場所における潮位をリアルタイムで表示する機構を8時位置に備える。アンカーとウィンドラスを模したパワーリザーブメーターも特徴のひとつだ。
また、GPSシステムやその他の航海支援装置を使うことで、六分儀とマリーンクロノメーターを使って海上での経度を計算する手間を省くことができる現代において、最先端メガヨットのオーナーたちがこのふたつの代わりに何を求めるかを検証し、月を3Dで正確に縮小再現したムーンフェイズ表示を時計に組み込んだ。同機構はふたつの半球からなり、ひとつにはブルーのPVDを施すことで新月期を表現し、もうひとつにはロジウム仕上げによって、太陽に照らされる月を再現している。また、この月には微細なニュアンスも再現するエングレービングを施している。
さらに、ケース側面に設けられたプレートにオーナーの名前やモットーを刻印するといった、パーソナライズも可能だ。