ユリス・ナルダン【2021 新作】ふたつのモデルを融合させた「ダイバー X スケルトン」

2021.04.18

2021年、創業175周年を迎えたユリス・ナルダンは世界限定175本の「ダイバー X スケルトン」を発表した。現行モデルである「ダイバーX」と「スケルトンX」が持つふたつの要素を融合させ、調和の取れた1本にまとめ上げた。

新作


ハイブリッドな新感覚ダイバーズ

 ユリス・ナルダンはウォッチズ&ワンダーズ(W&W)の新作として「ダイバーX スケルトン」を発表した。本作はダイバーコレクションの「ダイバーX」と、エグゼクティブコレクションの「スケルトンX」が持つ要素を、見事にまとめ上げた1本である。

ダイバー X  スケルトン

ユリス・ナルダン「ダイバー X スケルトン」
自動巻き(Cal.UN-372)。23石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約96時間。カーボニウム(直径44mm)。200m防水。世界限定175本。267万3000円(税込み)。

 ダイバーXの機能性に優れたスポーティなケースに、透明感を追求したスケルトンXのムーブメントを合わせたような構造だが、単純に合体させたわけではない。デザイン的要素を過不足なくかけ合わせ、これぞ融合と呼ぶべき仕上がりとなっている。

独自素材の超軽量ケース

「ダイバー X スケルトン」の特徴的なブルーのケースは、独自素材であるカーボニウム®︎が用いらている。2019年に発表された「フリークX」で初めて採用されたこの素材は、航空宇宙の分野でも使われている軽量で堅牢性、耐久性に優れた炭素繊維である。素材の一部に廃棄物を利用して製造されるため、通常のカーボンに比べて環境への負荷が約40%も削減できる点もメリットのひとつだ。

 わずか直径7マイクロメートルのカーボンファイバーを、高圧・高温の環境下に置くという複雑な工程を経て製造され、逆回転防止のコンケイブベゼルには独特の模様が表れている。通常のダイバーコレクションには劣るが、200mまでの防水性能を備えていれば安心だろう。

ダイバーズらしからぬ透明感

 自然に目線を集中させる、大胆にあしらわれた「X」の文字は、近年のユリス・ナルダンを象徴するアイコンだ。その間から姿を見せるのは、自社製キャリバーUN-371である。元々はエグゼクティブコレクションのために設計されたムーブメントだが、ダイアルのデザインとリンクするように改良され、Xをかたどった自動巻きローターを裏側に配した。

ユリス・ナルダン

 ダイバーズウォッチとしては非常に珍しく、スケルトンムーブメントを搭載するという大胆な発想を取り入れている「ダイバー X スケルトン」。ダイアルを構成する複数のパーツで奥行きを感じさせ、ムーブメントの透明感を一層際立たせている。

 ユリス・ナルダンの創業175周年を記念して製作される本作は、世界限定175本といいう希少性だ。2色のテーマカラーに合わせ、鮮やかなオレンジと落ち着いたブルーのラバーストラップが用意されているため、どちらか迷う人も多いのではないだろうか。


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【2020新作時計】ユリス・ナルダン「フリーク X」


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