エルメスは、2022年に発表した「アルソー ル タン ヴォヤジャー」に、新なバリエーションを追加した。ダイアルはホワイトのマザー・オブ・パールで統一され、ベゼルには78個のダイヤモンドがセッティングされ、フェミニンな雰囲気の1本である。
旅へ誘うホワイトマザー・オブ・パールダイアル
エルメスの「アルソー ル タン ヴォヤジャー」は、2022年にふたつのバリエーションで発表されたモデルだ。直径38mmでステンレススティール製のケースとブルーダイアルを組み合わせたモデルと、直径41mmでプラチナとチタンの複合ケースとブラックダイアルを組み合わせたモデルの2種類であった。
今回披露された新作では雰囲気を大きく変え、ダイアルにホワイトのマザー・オブ・パールを採用したうえ、ベゼルに78個のダイヤモンドをセッティングした仕様だ。見る角度や光の色、その加減によってさまざまな表情を見せるマザー・オブ・パールは天然の素材であるため、ふたつとして同じものが存在しない。
自動巻き(Cal.H1837)。28石(うちモジュール部分に7石)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約40時間。SSケース+ダイヤモンド(直径38mm)。3気圧防水。392万7000円(税込み)。
そのほかの仕様は、22年のモデルと同様だ。 “旅人の時間”と名付けられたように、世界の時間を巡ることができる独自開発のムーブメントを搭載している。
24都市のタイムゾーンを表示するダイアルには、ジェローム・コリヤールがデザインしたカレ(シルクスカーフ)の図案「乗馬の世界地図」が描かれている点は共通だが、本作は陸地部分が立体的に表現されている。なお、ダイアル上の大陸部分に記された文字は地名ではなく馬術に関する単語だ。
搭載するムーブメントはキャリバーH1837。時分針を持つインダイアル自体が、地球を周回する衛星のように回転する動きしながら、ダイアルの向きは一定になる仕組みとなっている。複雑な輪列を組みながらも、この独自開発のモジュールの厚さは4.4mmに抑えられている。
エルメスと「旅」との結びつきを感じさせる本作。身に着けて共に旅に出れば、自由で詩的な時間を過ごせるだろう。
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