エルメスから、アヴェンチュリンダイアルが夜空を思わせる、ロマンティックなムーンフェイズモデル「アルソー プティット リュンヌ」が発表された。エルメスの世界観を表現した夜空と惑星を手元で楽しむことができる。
自動巻き(Cal. H1837)。28石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。18KWGケース(直径38mm)。3気圧防水。598万4000円(税込み)。
手元で感じる静かな惑星の鼓動
アンリ・ドリニーが1978年にデザインした時計「アルソー」は、クラシックでありながら独創的で、新しいスタイルを受け止めながらもエルメスの考えるエレガンスを表現したコレクションである。
今年の新作として発表された「アルソー プティット リュンヌ」は「小さな月」と題され、ホワイトゴールドとダイヤモンドのケースに宝石で作られた惑星がきらめくダイアルを備えている。控えめでありながら、創造性が存分に発揮された本作は、70個のダイヤモンドをあしらったホワイトゴールドのラウンドケースがエルメスを象徴する馬の鐙(あぶみ)の上に乗っている。
宇宙の一角から月を見ているかのような錯覚を起こすこのタイムピースは、アヴェンチュリンダイアルの深い色合いと唯一無二の存在である天然石の輝きが大きな存在感を放つ。
アラゴナイトでできた惑星の光
本作の特徴は、マザー・オブ・パールの大きな月とアラゴナイトでできた惑星のレイアウトである。ダイヤモンドの星座を背景に、オパーリンの星が輝いている。ゆったり流れる時間をいつまでも眺めていたくなるような、サファイアブルーのダイアルと同色のアリゲーターストラップが、主張しすぎないラグジュアリーを演出する。
エルメス・マニュファクチュール機械式自動巻きH1837
搭載されるムーブメントは、エルメス・マニュファクチュール機械式自動巻きキャリバーH1837にムーンフェイズモジュールを追加したものである。10時と11時位置の間にムーンフェイズが表示される。193個の部品から成るこのムーブメントはパワーリザーブ約42時間で、装飾にはサーキュラーグレインとスネイル仕上げを施した地板を持ち、ブリッジとローターはサテン仕上げとなっている。また、「H」モチーフの装飾が配される。
ストラップはブルー・サフィールカラーのアリゲーター・リス、マリン・ブルーカラーのヴォー・スウィフトレザー2本が付属し、ホワイトゴールド製のピンバックルとなっている。エルメスのレザーの質の高さは広く知られるところだが、アヴェンチュリンダイアルにピタリと合わせたストラップのカラーにも着目したいモデルである。発売時期は2024年1月以降を予定している。
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