エルメスは2023年の新作として、「エルメスH08」コレクションで初となるクロノグラフモデル「エルメス H08 クロノグラフ」を発表した。カーボンファイバーと熱硬化性エポキシ樹脂、グラフェンパウダーで構成された複合素材からなるケースにオレンジのラバーストラップが装着された軽快なモデルである。
自動巻き(Cal. H1837)。62石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約46時間。カーボンファイバー×Tiケース(直径41mm)。10気圧防水。
コレクション初となるクロノグラフはモノプッシャータイプ
2021年に、メンズコレクションの新作として発表されたのが「エルメス H08」である。角型ケースでありながらダイアルは丸型で、ケースも尖ったところのない、柔らかな印象の独特なフォルムだ。それは、エルメスが提言するメンズファッションの世界感に通じるものがある。男性らしさを感じさせるのにしなやかで軽やかなコレクションの多くは、手に触れれば上質であることがわかる。
エルメス H08は、エルメス・オルロジェのクリエイティブ・ディレクター、フィリップ・デロタルによるデザインだ。堅牢さと独創性を融合し、緊張感と流動性の間を行き来するスタイルは極めて現代的である。計算されたバランスはコントラストを際立たせ、シャープな面とエレガントな面を併せ持つ。
2023年の新作として発表された「エルメス H08 クロノグラフ」でも、スポーティーな感覚にユニークな発想を織り交ぜている。堅牢性と軽量さを兼ねそなえ、ベゼル部分にはチタンを採用している。ブラックPVDコーティングのリュウズは、オレンジ色でトリミングしたモノプッシャーを内蔵する。直観的に使用することができるデザインのシングルプッシュボタンは、連続して押すことでクロノグラフのスタート、ストップ、リセットの各機能を作動させることができる。
4時位置と5時位置の中間に配された日付表示とふたつのカウンターは、ケースと同じく丸みを帯びたフォルムだ。ブラックの時分針とインデックスには、夜光塗料が塗布されている。秒針やインダイアルの針など、ブラックのダイアルにオレンジのアクセントが効いている。
ブランドカラーをアクセントにしたスポーティーなエスプリ
ダイアルに配されるインデックスのフォントは独特だ。「8」はエルメスのアクセサリーなどに頻繁に採用されている“シェーヌダンクル”のデザインになっている。フォントにもクリエイティビティあふれるメゾンの姿勢が表現されている。
搭載されるムーブメントは、エルメス・マニュファクチュール機械式自動巻きキャリバーH1837をベースにしたクロノグラフモジュールだ。柔らかなフォルムのケースには、エルメスのブランドカラーでもあるオレンジ色のラバーストラップが組み合わされている。
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