躍動感溢れる馬のギャロップのワンシーンをダイアルに表現した「スリム ドゥ エルメス 伝説の馬」は世界限定各24本のスペシャルなタイムピースだ。18Kホワイトゴールドにエナメル仕上げを施したダイアルにドットにより馬が描かれている。ベゼルにはバゲットカットのダイヤモンドが52個配される。
アーティストであるブノワ・ピエール・エメリによるデザインに由来
2015年に誕生した「スリム ドゥ エルメス」は精密さと調和を兼ね備え、本質を追い求める究極のシンプリシティを表現したタイムピースである。それは、メゾンの世界観に呼応する部分がある。
鋭角のラグを持つラウンド型ケースの特徴的なラインが囲むのは、ギャロップをする馬の力強い一瞬をドットで表現したダイアルである。ギャロップとは馬が全速力で走る際の走り方でギャロップ中の馬は最大2肢の蹄しか同時に地面につくことがない。
自動巻き(Cal. H1950)。29石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KWG(直径39.5mm)。3気圧防水。世界限定24本。
このダイアルはエナメル仕上げのホワイトゴールド製となっており、ドット部分はゴールドやエナメルの球状のビーズを用いている。ベゼル部分には52個のバゲットカットのダイヤモンドが配され、合計1.82カラットの輝きを放つ。
自動巻き(Cal.H1950)。29石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KWG(直径39.5mm)。3気圧防水。世界限定24本。価格要問い合わせ。
このデザインモチーフの由来は2010年にアーティスト、ブノワ・ピエール・エメリが創作したシルクスカーフのカレ(エルメスでは正方形のスカーフのことを“カレ”と呼ぶ)によるもので、カレではシルク生地の上にゴールドのドットで天翔ける騎馬が表現されていた。そのイメージをダイアル上に移し、馬の姿はパイヨネエナメル技法によって新たな解釈でよみがえった。
これは、パイヨンと呼ばれる非常に小さくカットした金箔をエナメルの層の間に挟み込み、光の戯れ、透明感、奥行きを出す効果を生み出す技法である。
1678粒のビーズがはめ込まれたダイアル
職人はピンクゴールドのモデル制作にあたり、あらかじめエナメル加工を施し手仕事で磨いたゴールドの表面に、レーザーで微細な穴を開けていく。そこに一つずつ、1678粒のピンクゴールドのビーズをはめ込み、エナメル表面に固定させるために窯で加熱する。この工程は非常に繊細な過程で、ほんの数秒のタイミングがオブジェの仕上がりを左右することとなる。
ブルーのモデルではブルーのエナメルビーズをはめ込む。ゴールドに白いエナメルの層を何層も重ね、その都度乾燥させ、焼成したものをベースにする。ブルーの粒は砕いたエナメルの結晶でできており、厳密に直径を揃え厳選されている。この1678粒のエナメルビーズを湿らせ、ピンセットで一粒ずつ生地の上に置き、窯で加熱して固定させる。
また搭載されるムーブメントは、エルメスの機械式自動巻きキャリバー、H1950である。直径39.5mmの18Kホワイトゴールドのケースに収められ、エルメス・オルロジェのアトリエで製造されるシャンティイ色(クリームカラー)のアリゲーター・マット、またはブルー・サフィール色のアリゲーター・リスのストラップが付属する。
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