静寂を打ち破るバーゼル

篠田哲生(40歳) 嗜好品ライター

「ストロングポイントが明確化」
トレンドをむやみに追いかけずに、各ブランドのストロングポイントを活かした時計が印象に残った。自社製ムーブメントも続々と登場して、性能を向上させる進化が目立っていたのも印象的。個人的には、ジャン-クロード・ビバーがCEOに就任したタグ・ホイヤーは、価格競争力もデザイン力もビバー流に染めており、今後の発展に注目したい。

1 タグ・ホイヤー/カレラ キャリバー18 クロノグラフ
2 オメガ/スピードマスター “ダーク サイド オブ ザ ムーン” “セドナブラック”
3 ルイ・ヴィトン/エスカル タイムゾーン
4 ブライトリング/アベンジャー ブラックバード 44
5 ジラール・ペルゴ/ヴィンテージ 1945 70周年記念モデル
6 ブレゲ/トラディション インディペンデント クロノグラフ 7077
7 カール F.ブヘラ/パトラビ エボテック ビッグデイト
8 ロレックス/オイスター パーペチュアル
9 ウブロ/ビッグ・バン ウニコ イタリア インデペンデント
10 カシオ/G-SHOCK DW-5000 伊部 スペシャル


静寂を打ち破るバーゼル

広田雅将(41歳) 時計ジャーナリスト兼アートソルジャー、Web Chronosモデレーター

「今年もやっぱりバーゼルは楽しかった」
選ぶモデルに迷うほど、多彩な新作が揃った2015年のバーゼルワールド。物としては外れがないものばかりだったので、あえて個人的な好みで選択した。意外だったのはエルメスとフォルティスである。地味だが、価格相応以上に良質である。

1 パテック フィリップ/スプリット秒針クロノグラフ Ref.5370P
2 ブレゲ/トラディション ミニッツリピーター トゥールビヨン 7087
3 グランドセイコー/ヒストリカルコレクション“62GS” 限定モデル(現代デザイン) メカニカルハイビート36000モデル
4 エルメス/スリム ドゥ エルメス 39.5mm
5 ルロワ/オスミオール クロノメーター トゥールビヨン
6 オメガ/スピードマスター アポロ13号 45周年記念 スヌーピー アワード
7 アーノルド&サン/インストゥルメント ゴールデンホイール
8 ロレックス/オイスター パーペチュアル デイデイト 40
9 フォルティス/ヘドニスト a.m.
10 ジラール・ペルゴ/ヴィンテージ 1945 70周年記念モデル


静寂を打ち破るバーゼル

髙木教雄(51歳) ライター

「今年のバーゼルはバラエティ豊か」
ミドルレンジ以下が充実しているかと思えば、大胆なガジェット的な時計にも数多く出会い、非時計専業のクチュールメゾンに良作が多く、新設計ムーブメントに目を見張る──かように今年は、ブルーが圧倒的なトレンドだが、バラエティ豊か。と、いうことで全く一貫性のないセレクションに。それぞれに個性があるから、時計は楽しい。

1 ブレゲ/トラディション インディペンデント クロノグラフ 7077
2 パテック フィリップ/Ref.5524 カラトラバ・パイロット・トラベルタイム
3 ユリス・ナルダン/ユリス・アンカー トゥールビヨン
4 アンジェラス/U10 トゥールビヨン ルミエール
5 オメガ/コンステレーション グローブマスター
6 ロマン・ジェローム/サブクラフト スピード メタル
7 ブライトリング/ギャラクティック・ユニタイム・スリークT
8 エルメス/スリム ドゥ エルメス パーペチュアル・カレンダー
9 ブルガリ/ブルガリ・ローマ フィニッシモ
10 シャネル/J12-G.10(ブルーモデル)


ランキングの集計ルール
●ルールに則して合計10モデルを選び、1位から10位までの順位をつける。
●それぞれが選んだ10モデルの、1位に20ポイント、2位に18ポイント、3位に16ポイント…‥9位に4ポイント、10位に2ポイントを与える(順位なしの場合は、個人の持ち点110点を10で割り、全てのモデルに11点ずつ加算する。順位ありとなしが混在する場合は、持ち点110点から順位分を引き、残りを割って分配)。その集計により、ランキングを決定する。
●同ポイントとなった場合、そのモデルを選んだ選考委員の数が多いほうを上位とする。
●それでも同位となった場合、最高点が高いほうを上位とする。
●さらに、それでも同位となった場合は、プライス設定の低いほうをバリュー的価値が高いものとして、上位とする。※パネライはディストリビューターの都合により順位には入りません。