近年ラグジュアリースポーツというジャンルが熱を増していく一方で、シンプルで古典的な設計を持つクラシックウォッチも、質を高めながら着実に成熟している。今回のランキングでは「手巻きムーブメントを搭載していること」「3針であること」「デイト表示がないこと」という3つの条件を満たす、時計愛好家の感性に響くモデルをクラシックウォッチと定義し、集計を行った。発表されて間もない新作から、ブランドを代表する定番モデルまで、幅広い価格帯の10本がランクインした。
トレンドに逆行するクラシックウォッチ
10位 NAOYA HIDA&Co./NH TYPE 1C
19point / 2persons
●30mm径で9時位置にスモセコ、という条件でETA7750を選び出し手巻きに改造。巻くときの音と心地よさにこだわった、という作。まさに飛田さんは頭のネジが飛んだ素晴らしい人だ。(福田)
9位 ノモス/タンジェント
19point / 3persons
●まさに現代のクラシック。これ以上、シンプルな時計はないといっても良いだろう。私が「機械式時計をひとつ欲しいのですが」という質問に答えて推奨する時計の第1候補でもある。(名畑)
8位 A.ランゲ&ゾーネ/サクソニア
22point / 2persons
●ドイツ時計の品格がデザインとムーブメントの隅々まで行きわたっている、ド定番。(菅原)
7位 ヴティライネン/Vingt-8
32point / 2persons
●価格は信じられないほど高価だが、シンプリシティに代わる時計を手にしたいなら、本作しかない。仕上げは圧倒的。文字盤は好きにモディファイできるが、注文者のセンスが問われる。(広田)
6位 A.ランゲ&ゾーネ/リヒャルト・ランゲ
32point / 2persons
●すらりと伸びた秒針は、洗練の極み。クラシカルだがケース径は大きくて存在感があるのもいい。(篠田)
5位 ヴァシュロン・コンスタンタン/トラディショナル・マニュアルワインディング
41point / 3persons
●コンパクトで薄型のケースは、まさにクラシックの王道。(篠田)
4位 モリッツ・グロスマン/セントラルセコンド
41point / 3persons
●設計、作りともに往年の懐中時計に比肩するモリッツ・グロスマン。セントラルセコンドの仕上げは一見素気ないが、それ故に元々の作りの良さが際立つ。時計好き以外にも薦めたいモデル。(広田)