憂鬱な梅雨を越えてやってきた夏は、人の心を開放的にしてくれる。だからこそ、手元には気分を盛り上げてくれる相棒が必要なはず。アクティブシーンを強力にサポートしてくれるエドックスの新作2本は、マリーンテイストが魅力のタフな個性派スポーツウォッチだ。
12角形のベゼルと、ストラップ一体型のケースがスポーティーな「デルフィン」。大胆なオープンワークダイアルからは、地板を極限まで排したムーブメントを楽しむことができる。立体感を高める構造と色使いが秀逸な1本。自動巻き(Cal.EDOX853)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SS(直径43mm、厚さ12.5mm)。200m防水。31万3500円。
(右)クロノオフショア1 クロノグラフ ジャパン リミテッドエディション
パワーボートレースの世界観を表現した「クロノオフショア1」の日本限定モデル。本格的なダイバーズウォッチながら、オールホワイトの外装と、随所に取り入れたブルーが軽やかな印象だ。ケース素材にチタンを採用することで、耐食性と取り回しやすさを向上させている。クォーツ。Ti(直径45mm、厚さ15.5mm)。1000m防水。25万3000円。
Photographs by Kazuma Okita
野島翼:文
Text by Tsubasa Nojima
EDOX CHRONOFFSHORE-1 × DELFIN
夏とはなんと悩ましい季節だろうか。窮屈な袖口から解放され、腕時計を存分に楽しめることは歓迎すべきだが、一方で高温多湿な気候は時計にとって天敵だ。せっかくの夏だからこそ、気兼ねなく腕時計を満喫したいというもの。そんなときにぴったりなのが、ダイバーズウォッチだ。
プロフェッショナルツールとして誕生したダイバーズウォッチは、過酷な環境での使用を前提としたプロダクトだ。硬派なデザインが主流であったが、現代では各社ラインナップに富み、夏場のアクティビティを彩るアイテムとしても注目されている。中でも開放的な気分を盛り上げるのにうってつけなのが、エドックスのふたつの新作モデルだ。
クロノオフショア1 クロノグラフ ジャパン リミテッドエディション
「クロノオフショア1 クロノグラフ ジャパン リミテッドエディション」は、ベゼルとダイアル、ラバーストラップをホワイトに統一し、ロゴや目盛りにブルーを取り入れた、爽やかなダイバーズウォッチだ。
ベゼルにはハイテクセラミックスを採用し、艶やかな質感が高級感を醸し出すとともに、耐傷性を高めている。日付表示やクロノグラフの他、飽和潜水にも対応するヘリウムエスケープバルブを搭載した1000m防水を備え、機能性は抜群。ムーブメントが手間のかからないクォーツ式であることもポイントだ。手元で確かな存在感を放つ45㎜径のケースは、チタンを採用することで、見た目とは裏腹に、軽量に仕上がっている。
デルフィン オリジナル メカノ オートマティック
もう1本の「デルフィン オリジナル メカノ オートマティック」は、同社が1961年に発表した防水時計「デルフィン」の名を継ぐモデルであり、200mの防水性を備えている。ダイアルにはブランドの象徴、砂時計をかたどったオープンワークが施され、内部が露わになった機械式ムーブメントが覗く。このようなダイアルながら、上面に赤を加え、斜めにカットを与えたインデックスによって視認性が十分に確保されている点には、老舗ブランドとしての矜恃が垣間見える。
アヴァンギャルドなデザインをスポーティーにまとめ上げているのが、ダイアルやベゼル、リュウズに施されたブルーPVD処理と、ホワイトのラバーストラップだ。ケースサイドからストラップの剣先までシームレスに連なるラインは、本作に優雅さをもたらしている。
ふたつのモデルに共通するのは、高い防水性と、ホワイト&ブルーを基調としたマリーンテイストなカラーリングだ。高い堅牢性は、アクティブシーンを気兼ねなく全力で楽しむためには不可欠。爽やかな色使いと確かな存在感は、薄着のアクセントとしてもぴったりだ。今年は、夏を全力で楽しめるエドックスを相棒に選んでみてはいかがだろうか。
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