コネクテッドウォッチの可能性
フォッシルの野心作が、ハイブリッド型のスマートウォッチ「Q」。アナログウォッチに、ウェアラブルデバイスの機能を加えている。アクティビティ・トラッカー、フィットネストラッカー、ソーシャルメディア、テキストメッセージなどの表示が可能。2万1000円~(税別)。㉄フォッシルジャパン ☎03-5312-2360
そんな僕が過去2年、もっとも評価していたのは、ディスプレイを持ち、ある程度の情報処理能力を持つスマートウォッチではなく「コネクテッドウォッチ」というジャンルである。世の中の人がスマートフォンを持つのが当たり前ならば、そのスマートフォンとつながり、腕時計本来のカタチを崩さないまま機能性を高められれば良いと思ったからだ。
フォッシルが「Q」シリーズで打ち出したハイブリッド型スマートウォッチ(アナログ時計にウェアラブルデバイスの機能を統合したもの)も、そうしたコネクテッドウォッチのひとつのカタチと言える。
しかし実際のところ、これ以上ないほどにデジタル製品にまみれた生活を送っている筆者だが、この3年少しの間、Apple Watchを含めスマートウォッチを腕に巻くチャンスは極めて少なかった。
夏にジーンズとTシャツスタイルなら、ディーゼルのデニムベルトを使ったラディカルなスタイルの腕時計を巻き、シックなジャケットスタイルなら一張羅のチタン製ケースをまとった「オメガ スピードマスター プロフェッショナル」を持ちだし、スーツで決めたいときには……使い分けをしつつ、いわゆる“ウェアラブルデバイス”といわれるような手首に装着する電子機器は、時計と分離して装着していた。
ファッションによって使い分けようと考えた途端、多様な機能を持ち、毎日装着しなければその機能を生かし切れないApple Watchのような製品は、その魅力が色あせてしまう。僕の左手首はひとつしかない。そんな限られた定位置を毎日、真四角のOLED(有機EL)ディスプレイに占領させるなんて、当時は想像できなかったからだ。
本田氏が愛用するのが、オメガ「スピードマスター プロフェッショナル アポロ11号 45周年記念限定モデル」。ムーンウォッチのスペックはそのままに、チタンケースで大幅な軽量化に成功したモデルである。参考商品。