オメガってどんな時計ブランド? 特徴やおすすめモデルを紹介

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2024.03.10

オメガの特徴

すべてのオメガ製品には、機能・性能・デザインなど、オメガブランドならではの特徴が見られる。特筆すべき主な特徴を紹介しよう。

マスター クロノメーター認定

「マスター クロノメーター」とは、機械式時計の品質における認定規格である。

「スイス公式クロノメーター検定協会(C.O.S.C.)」の検査をパスしたムーブメントを搭載し、さらに「スイス連邦計量・認定局(METAS)」が実施する8種のテストに合格した時計だけが、マスター クロノメーターと呼ばれるのだ。

マスター クロノメーターは、厳格な基準の下で、防水性・耐磁性・パワーリザーブ・精度などの項目において優れた時計であると認定された時計である。

また、製品ごとに発行された証明書番号をオンライン上で入力すれば、METASが実施した8種のテストでどのような成績を収めたのかを知ることも可能だ。

素材へのこだわり

オメガでは、時計にさまざまな素材を用いることで、デザイン性を高めるだけでなく、性能や堅牢性も向上させている。

中でも、時計の素材として用いる際の加工が難しいとされるセラミックスは、ひとつの塊を削り出していく独特の技術で加工され、ケースやベゼルなどに用いられているのである。

さらに、セラミックス製部品に18Kゴールドの装飾を施したり、リキッドメタルと呼ばれる非晶質のアモルファス合金を組み合わせたりして、素材のデザイン性や堅牢性をより高めていることも特徴的だ。オメガが開発したのセドナゴールドも、色あせしにくいゴールド素材として高く評価されている。

また、腕時計の機能低下や停止を引き起こす可能性がある磁気の影響をできるだけ受けなくするよう、シリコン製ヒゲゼンマイやニヴァガウス合金などの非磁性素材が使用され、1万5000ガウスの超耐磁性能を実現している。


オメガ腕時計の主な種類

オメガの腕時計の種類は4シリーズに大別でき、公式には種類のことをコレクションと呼んでいる。それぞれの特徴を確認しよう。

スピードマスター

スピードマスターは多彩なバリエーションが展開されているが、最も高い人気を博しているのが“ムーンウォッチ”とも称される「スピードマスター ムーンウォッチ」だ。1960年代に誕生した第4世代から大きくデザインを変えておらず、しかし随所にアップデートを施しながら進化を続けることで、常に時代に即した機能性を備えるモデルである。

「スピードマスター」は、1957年にカーレース用の腕時計として販売が開始されて以来、長きにわたり愛されている、オメガの代表的なロングセラーモデルだ。

手巻き式モデルの「スピードマスター プロフェッショナル」は、1969年に人類初の月面着陸に携行されるなど、NASAが宇宙における船外活動の使用を認めた唯一の腕時計としても知られ、「ムーンウォッチ」という別名でも呼ばれている。

文字盤の中に、2~3個の小さなダイアルを持つクロノグラフ(ストップウォッチ)機構が搭載されており、スピードマスターを特徴付けるデザインといえるだろう。

現行モデルにいたるまでマイナーチェンジを繰り返し、機械式時計の主流が自動巻き式となった現在でも、「スピードマスター プロフェッショナル」だけは手巻き式にこだわったラインナップを維持しているのだ。

シーマスター

オメガ「シーマスター ダイバー300M 007 エディション」Ref.210.90.42.20.01.001
映画『007/ノー・タイム・トゥー・ダイ』で、ジェームズ・ボンド演じるダニエル・クレイグも着用した、チタン製のシーマスター ダイバー300M。自動巻き(Cal.8806)。35石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約55時間。Tiケース(直径42mm)。300m防水。155万1000円(税込み)。

「シーマスター」は、長い歴史や多様なモデル展開を誇り、スピードマスターと人気を2分する、オメガの主力コレクションである。

1948年に発売された当初は、日常生活防水レベルの性能を備える程度だったが、後に優れた防水性能を誇るモデルを多く展開するようになっている。

英国海軍の軍用時計として採用されたことや、映画「007」シリーズの主人公ジェームズ・ボンドが作中で愛用したことでも知られている。

プロフェッショナル仕様のダイバーズウォッチとして登場した背景を持ち、視認性や機能性の高さが魅力だ。デザインのスタイルも豊富で、オン・オフ問わず活用できるだろう。

デ・ヴィル

2022年にコレクション全体でリニューアルを果たした「デ・ヴィル プレステージ」。素材、サイズ、デザインに幅広いバリエーションが展開されており、男女問わずおすすめしたいオメガウォッチと言える。

「デ・ヴィル」は、フランス語で「街」「都会」を意味する言葉だ。

1967年に発売が開始されたデ・ヴィルは、もともとシーマスターのサブコレクションとして扱われていたが、ドレスウォッチとしての路線を確立するため、シーマスターシリーズからスピンアウトして独立した経緯を持つ。

したがって、リリース初期の製品には「シーマスター」と「デ・ヴィル」が併記され、ダブルネーム入りのアンティークウォッチとして取り扱いされているのだ。

シンプルかつクラシカルなデザインの製品が多く見られていたが、近年は先駆的なデザインをまとった「トレゾア」や、薄型ケースが上品な「プレステージ」が、サブコレクションとして登場している。

オメガの数あるコレクションの中でも、最も多彩かつエレガントなコレクションのひとつといえるだろう。

デ・ヴィル アワービジョン

2月末を除き、時計が動き続けている限りは手動でのカレンダー修正の必要がないアニュアルカレンダーを備えた「デ・ヴィル アワービジョン マスター クロノメーター アニュアルカレンダー」。自動巻き(Cal.8902)。2万5200振動/時。パワーリザーブ約55時間。SS(直径41mm)。100m防水。109万円(当時)。

コンステレーション

オメガ コンステレーション メテオライト 新作

デ・ヴィル同様、コンステレーションもまた男女問わず身に着けてほしいコレクションだ。ペアウォッチの選択肢としても良いだろう。なぜならケースとブレスレットが一体型となった優美なフォルムやベゼルの“爪”などがアイコニックで、ペアで身に着けるモデルの素材やカラーが違ったとしても、パートナーとのつながりが感じられるに違いないからだ。

1952年に販売が開始された「コンステレーション」は、クロノメーター公認の高精度な品質に加え、6時の位置に配された星のデザインが特徴的なモデルだ。

スピードマスターとシーマスターがスポーツタイプのカテゴリーに属するとすれば、デ・ヴィルとコンステレーションはフォーマルタイプのカテゴリーに属するといえるだろう。

スポーツウォッチのような優れた機能性を有するコレクションとは一線を画した、シンプルでエレガントなデザインの製品を多くそろえているのが特徴である。

また、コンステレーションの裏蓋には、高精度の象徴とされる「星空の下の天文台」のレリーフが刻印されている。

これは、オメガのラインナップの中で、高精度を売りにした高級ラインの位置づけだったことを示すものなのだ。