オリエント70年の物語

2020.03.05

1970年 オリエント ジャガーフォーカス

オリエント ジャガーフォーカス

時計にもカラー化の波が押し寄せると考えたオリエントの経営陣は、カラフルな文字盤の開発を急がせた。その結果、完成したのが、グラデーションによるツートンカラーのジャガーフォーカス文字盤であった。9面カットガラスで鮮やかな発色を強調する。自動巻き。生産終了。

1971年 46系ムーブメント

46系ムーブメント

L型自動巻きに代わる基幹ムーブメント。サイズが小さく、薄くなった結果、汎用性はより高まった。加えて、マジックレバーを採用することで、高い巻き上げ効率を得ている。エプソンによる統合後、仕上げや精度などが一層改善された。今なお第一線級のムーブメントである。

1976年 オリエント タッチトロン

オリエント タッチトロン

シャープと共同開発したLEDモジュールを搭載したモデル。ケースに触るとLEDが点灯して時間を表示するという、世界初の機能を備えていた。ただし、誤操作が起きやすかったのか、後にボタンによる点灯表示のタッチトロンⅡがリリースされた。生産終了。

1976年 オリエント 万年カレンダー

オリエント 万年カレンダー

万年カレンダーの自動巻き版。当時普及していた金属製のカレンダープレートを半自動化させた万年カレンダーは、世界的な人気を得た。2009年に、ほぼ同じデザインで復刻されたモデルは、コレクターズアイテムとなっている。自動巻き。生産終了。

1991年 オリエント モンビジュ

今やオリエントの代名詞的存在となったスケルトンモデル。その先駆けが、1991年に発表されたモンビジュである。後にこのムーブメントは、オリエントスターにも転用された。高級品らしく、ステンレススティール製のケースに金メッキ仕様だった。手巻き(Cal.48320)。生産終了。

1997年 オリエント M-Force

極めて高い視認性と、強固なケースを持つスポーツウォッチ。2011年にはJIS規格に準拠した200mダイバーズウォッチに進化した。ケースやブレスレットには、オリエント初となる純チタンを採用している。自動巻き(Cal.46系)。20気圧防水。生産終了。

2004年 オリエント メカトレニクス

女性用自動巻きの55系ムーブメントを3つ搭載したトリプルタイムゾーンウォッチ。「トレ」はイタリア語で「3」を意味する。ワールドタイムリングにより、世界各地の時間を瞬時に判別できる。自動巻き(Cal.55系)。SS(直径50.5mm)。世界限定999本。生産終了。

2004年 ロイヤルオリエント

旧オリエント時計が作り上げた最高傑作。2003年に設立された時計工房OTC(オリエントテクニカルセンター)で組み立てられた。ムーブメントも新規設計。08年からはレギュラー化された。自動巻き(Cal.88700)。30石。SS(直径38mm)。限定100本。生産終了。

2005年 オリエントスター レトロフューチャー

2000年以降、オリエントは他のジャンルのデザイン要素を採り入れることを模索した。その帰結が、このレトロフューチャーである。これは車のデザインをモチーフにしたモデル。文字盤からムーブメントのテンプが見えるセミスケルトンを採用した。自動巻き(Cal.46系)。生産終了。

2014年 オリエントスター モダンスケルトン

新生オリエントを代表するモデル。ダイヤモンドカットのインデックスや針、サファイアクリスタル製の風防など、凝ったディテールを備えている。パワーリザーブは約40時間。自動巻き(Cal.40S62)。SS(直径41.0mm、厚さ12.0mm)。10気圧防水。生産終了。

2016年 オリエントスター スケルトン

モンビジュ以来、培ってきた伝統を投じたスケルトンモデル。ムーブメント部品を適切に配置することで、スケルトンの抜け感が強調されている。手巻き(Cal.48E51)。23石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。SS(直径39mm)。5気圧防水。24万円。

2017年 オリエントスター メカニカルムーンフェイズ

パワーリザーブ表示に、セミスケルトンとムーンフェイズ表示を併せ持ったモデル。機能と仕上げを考えれば、この価格は驚異的だ。自動巻き(Cal.F7X62)。22石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約40時間。SS(直径41.0mm、厚さ13.8mm)。5気圧防水。17万円。


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