主なシリーズの特徴と魅力
G-SHOCKには多様なシリーズがそろっている。多彩なバリエーションが存在するため、年齢や性別を問わず、多くのユーザーが好みのタイプをチョイスすることができるのだ。幅広いコレクションの中から、代表的なものを紹介していこう。
豊富なラインナップのBASIC
「BASIC」は、視認性に優れたアナログと、優れた機能性を有するデジタルの双方において、豊富な機種を取りそろえたシリーズだ。G-SHOCKコレクションにおいて、定番とされるシリーズのひとつである。
デザインの幅が広く、ファッション性が高い「5600」「6900」シリーズをはじめ、アナログとデジタルを組み合わせた表示に定評がある「GA」「GBA」、タイム計測機能を拡充させた「GD」など、着用シーンに応じた使い分けも楽しめる。
他人とは違うG-SHOCKを手にしたいのであれば、ステンレス製ベゼルを使った「GM」シリーズの「Metal Covered」ライン、シックなマットブラックが好みであれば、細部までブラックにこだわった「AW」を選ぶのもいいだろう。
ビジネスシーンでも使えるMT-G
「MT-G」シリーズのテーマは「メタルと樹脂との融合」である。そのコンセプトどおり、従来モデルの面影をしっかりと残しつつ、メカニカルな輝きを放つコレクションだ。
樹脂素材の採用により、カジュアルなイメージが強いことから、ビジネスユースを躊躇するという向きもあった。MT-Gのスタイリッシュさは、そんな印象を拭い去り、ジャケットスタイルでも着用できる完成度を備えている。
衝撃力、遠心重力、振動に耐える「トリプルGレジスト」をはじめ、わずかな光でも発電可能なタフソーラー、標準電波受信、スマートフォンリンクなど、充実の機能を装備している。
厳しい環境に特化したMASTER OF G
「MASTER OF G」は、丈夫さを信条としたG-SHOCKのコレクションの中でも、特にハードな使用を想定し、それに耐え得る強固さを目指したシリーズである。
空中・海中・陸上とシチュエーションを細分化し、それぞれで最も厳しい環境下をイメージしつつ、十分な耐性を備えている。
同コレクションにあって、陸上での使用に特化した「マッドマスター」は、高い防塵防泥機能があり、強い衝撃にも耐える設計となっている。その上、方角や温度・気圧・高度などの測定も可能だ。
水中での利用に秀でた「フロッグマン」は、ISO規格で200mの水圧に耐える。加えて、水深の計測や、月の満ち欠けを知らせる機能も備えている。
空中で活用することを想定した「グラビティマスター」は、パイロット用に設計された人気機種だ。視認性が高く、フライトログ機能も備えたハイスペック型である。
伝統的なスクエアデザインのORIGIN
G-SHOCKと耳にして、多くの人が思い浮かべるモデルが初期モデルを彷彿とさせる「ORIGIN」だろう。スクエアなデザインは、BASICと並び、G-SHOCKを代表するモデルである。
外観は歴史の黎明期を支えたモデルの流れを組むが、性能は飛躍的に向上している。Bluetooth機能やタフソーラーを装備したタイプもラインナップされており、幅広いニーズに対応している。
もちろん、初期型のように、時計やストップウォッチ、アラームといったシンプルな機能に絞り込んだモデルを選ぶことも可能だ。
ハイエンドモデルのMR-G
「MR-G」は、G-SHOCKコレクションの中でも最上級の人気シリーズだ。チタンによって軽量化されたケースは耐久性も抜群で、かつしなやかな美しさを備えている。
シリーズが誕生したのは1996年にさかのぼる。「Majesty+Reality(風格と本物)」をキーワードにフルメタルG-SHOCKの製造に着手し、Majesty、Realityの頭文字をとって「MR-G」と名付けられた。
現在の「MR-G」はすべて山形カシオ(山形県東根市)の「プレミアムプロダクションライン」で一貫製造されており、先端の技術と熟練職人の技能の融合によって完成度の高い時計が生み出されている。
最新のモデル「G1000」シリーズでは、フルメタルでは初めて耐衝撃構造とGPSハイブリッド電波ソーラーを搭載したほか、ザラツ研磨や無反射コーティングサファイアガラスを採用するなど、高い性能と丁寧な仕事で仕上げられている。
G-SHOCKの選び方
種類が豊富なG-SHOCKゆえに、どのモデルを選ぶべきかは、とても悩ましい。機能やデザインなどに着目して、自分に適したタイプを選ぶためのポイントを紹介しよう。
搭載機能に着目
G-SHOCKにより頑強さを求めるならば、衝撃力・遠心力・振動に耐える「トリプルGレジスト」、さらに湿気やウォータースポーツにも耐えうる「20気圧防水」といった性能を持つモデルを選ぶのがおすすめだ。
駆動時間を重視するならば、「ソーラー充電(タフソーラー)」搭載モデルが安心できる。蛍光灯の光でも発電でき、大容量の二次電池との組み合わせで月単位での稼働を可能にしている。
正確な時刻の追求には多数の選択肢がある。近年は、Bluetoothによる 「スマートフォン連携」が増えている。手軽な操作で高精度な時刻表示が可能だ。
他にも人口衛星から位置・時刻情報を取得する「GPS電波受信」や、内蔵小型アンテナで標準電波を取得する「標準電波受信(マルチバンド6)」も選択肢となる。
表示形式や文字盤デザインをチェック
文字盤に関しては、アナログ・デジタルの2タイプに加え、双方の機能を備えたアナデジ式の3種類から選択可能だ。
デジタルのメリットは、表示形式を変更できるなど、機能性の高さが挙げられる。対するアナログには、時間を直感的にとらえられる点に利点がある。
ケースデザインによって、ディスプレイのサイズや針の太さも異なる。それらの違いによって、視認性にも変化が生じるため、自身が見やすいと思えるモデルを手にしよう。
夜間の利用などが多いユーザーには、ダイアルをLEDライトで照らすものもある。自分の生活様式に見合ったタイプを探してほしい。
素材やサイズにもこだわる
バンド素材は、主に樹脂かメタル素材のいずれかが多い。
樹脂は軽量で、水にも強く、スポーツシーンに適した素材だ。かたやメタル素材には、樹脂にはない落ち着きが感じられ、ビジネスシーンでも使用可能な汎用性を備えている点が魅力だ。
G-SHOCKはサイズ展開も多彩だ。初代モデルから受け継がれているスクエアフェイス、アナログモデルにも採用されているラウンドケースなど、それぞれ大きさは異なる。
そして、強烈な印象を放つビッグケースも人気だ。サイズも、時計の視認性や好みに影響をもたらすため、自分の感覚に合ったものを選択しよう。
定番モデルのおすすめ
軽さ・タフネス・コストパフォーマンスなどに加え、デザインの豊富さが魅力のG-SHOCKだが、ここからは、コンセプト別に、具体的なおすすめモデルを厳選して紹介していく。
まずは、定番として広く認知されているモデルからスタートしよう。
スピードモデルとも呼ばれる ORIGIN DW-5600E-1
クォーツ。樹脂ケース(縦48.9×横42.8mm、厚さ13.4mm)。20気圧防水。1万1000円(税別)。
「ORIGIN DW-5600E-1」は、ファンからはスピードモデルのニックネームでお馴染みのモデルだ。初代から受け継いだスクエアフェイスを採用し、根強い人気を誇る。
約13.4mmのスリムなスタイルで、身に着けたときのフィット感も高い。重量わずか53gの軽快な装着感も魅力だ。
ディスプレイは、12時間・24時間制2タイプの時刻表示が可能となっている。また、フルオートカレンダーや、タイマー・アラームなど多様な機能も搭載している。
カスタマイズも楽しめる BASIC GA-2000S-7AJF
クォーツ。カーボン×樹脂ケース(縦51.2×横48.7mm、厚さ14.1mm)。20気圧防水。1万5000円(税別)。
「BASIC GA-2000S-7AJF」は、ベースカラーにホワイトを据えたシンプルなルックスが、スマートな印象を生むモデルだ。
不要な派手さを排していることで、バンドの交換など、自分好みにカスタマイズしやすい点も魅力である。
オプションで純正の交換用バンドも多数用意されており、オリジナリティにこだわりたい人も組み合わせを楽しめる1本だろう。