Q:クロノグラフの12時間積算計ってなぜ生まれたの?
2021年1月31日掲載記事
A:航空機の長距離飛行が可能となったため
今や機械式クロノグラフに多くみられるようになった12時間積算計。計測時間を長くできる半面、機構が複雑になり、値段も高くなります。この機構が生まれたとされるのは1930年代半ばのこと。マーテル(現ゼニス)やバルジュー(現ETA)というメーカーが、機械式クロノグラフに12時間積算計を載せることに成功しました。
これらに共通するのは、クロノグラフを動力源にするのではなく、香箱から直接12時間積算計の動力を取っていること。そのため、ほとんどの12時間積算計は文字盤側の6時位置に置かれるようになりました。
航空機が発展し、長距離飛行が可能となった1930年代以降、これまでの30分や45分積算形ではフライト時間が計測しきれなくなったため、12時間積算計搭載のクロノグラフが求められるようになっていった。Photograph by Takeshi Hoshi (estrellas)
ではなぜ、30年代に12時間積算計が生まれたのか。理由のひとつが、航空機の進歩と言われています。この時代には長距離を飛べる新型機が多く開発され、今までのような30分や45分積算計では、飛行時間を計測しきれなくなったのです。
一方で12時間積算計のないクロノグラフは専門職向けに
もちろん、その後も12時間積算計のないクロノグラフは製造されました。これらは計測時間の短い専門職向けとみなされました。いわゆるドクターズクロノはその一例です。
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