2015年にエレガントな「スリム ドゥ エルメス」コレクションで初のパーペチュアルカレンダー搭載モデルを発表したその5年後となる2020年、エルメスはサンドブラスト加工のチタン製ケースに、18Kローズゴールドもしくはプラチナ製のベゼルを採用した後継モデルを発表した。日本では2021年2月頃に発売されたこのモデルを改めて紹介する。
text by Mark Bernardo
2021年4月28日掲載
チタンケースにプラチナもしくは18Kローズゴールド製ベゼルを採用
ベゼルの素材違いで2種類が発表された新しい「スリム ドゥ エルメス」パーペチュアル・カレンダー。文字盤のカラーには今回どちらもアントラシト色が採用され、グラフィックデザイナー、フィリップ・アペロワが手掛けた独特でエレガントなフォントのインデックスが配されている。多機能表示でありながらすっきりと調和の取れた文字盤には、9時位置に12カ月と4年ごとのうるう年表示、6時位置にデュアルタイム表示、12時位置に日付表示、そして3時位置にアベンチュリンの空に浮かぶマザー・オブ・パールの月面ディスクを配したムーンフェイズ表示がある。バトン型の針は、プラチナベゼル仕様のモデルではロジウム仕上げ、ローズゴールドベゼル仕様のモデルではサンドブラスト加工と18Kゴールドプレーテッドが施されている。また、どちらのモデルもアワーインデックスはシルバーカラー、デュアルタイム表示針はブルーラッカー仕上げとなっている。
「スリム ドゥ エルメス」パーペチュアル・カレンダーに搭載されるキャリバーH1950は、エルメスが出資するスイスのムーブメント専門メーカー、ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエ製である。このモジュールを組み合わせたムーブメントは、多機能を搭載しているにもかかわらず、厚さはわずか2.6mmしかない。自動巻き機構にはマイクロローターを採用し、約42時間のパワーリザーブが備えられている。
直径39.5mmの滑らかなラウンドケースには、ベゼルと同素材のリュウズと、カレンダー機能を簡単に調整できるプッシャー、そして「スリム ドゥ エルメス」シリーズに共通する角ばった細いラグが付いている。マットなグラファイトカラーのアリゲーターストラップはもちろんエルメス製のレザーであり、ピンバックルの素材もベゼルと同じだ。日本では2021年2月頃より発売された。
Contact info: エルメスジャポン Tel.03-3569-3300
https://www.webchronos.net/features/62995/
https://www.webchronos.net/features/37025/
https://www.webchronos.net/features/55598/