ロレックス エクスプローラーIIが支持される理由。歴史や特徴を解説

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2022.10.22

エクスプローラーII Ref.16570の特徴

「エクスプローラーII」の第3世代にあたるRef.16570は、シンプルなデザインや耐磁性、耐衝撃性の高さにより、根強い人気を集めているモデルだ。主な特徴をチェックしておこう。

最新型よりもシンプルなデザイン

第4世代のRef.216570や最新モデルのRef.226570は、ひときわ目立つオレンジの24時間針が使われているが、Ref.16570に備えられたレッドの24時間針は、針先が黒(ブラックダイアルは先端がシルバー)であり、針自体も細いため目立ちにくい。

時分針やインデックスも、大きめにデザインされた第4世代以降のモデルに比べ、Ref.16570は小さめである。ケースの直径もRef.16570の方が2mm小さいため、全体的に小ぶりだ。

ボリューム感があり主張の強い最新モデルと異なり、Ref.16570はシンプルにまとまったデザインである。スーツに合わせたいビジネスパーソンにも向いた時計といえるだろう。

Cal.3186を搭載

Ref.16570のムーブメントには、Cal.3186が搭載されている。ロレックス「GMTマスターII」の一部モデルにも組み込まれているムーブメントだ。

それまで使用されていたCal.3185は、磁場や温度変化、衝撃の影響を受けやすかったため、精度面で問題があった。Cal.3186は、ヒゲゼンマイがパラクロムヒゲゼンマイに変更されたことにより、耐磁性や耐衝撃性が向上している。

Cal.3185が抱えていた精度面での弱点を克服するために、ロレックスは約5年もの歳月を費やしたといわれている。Cal.3186のパラクロムヒゲゼンマイは、その後に発表された多くのムーブメントに搭載された。

初期型にはレア個体が存在する

Ref.16570の中には「センタースプリット」と呼ばれる、非常にレアな個体も存在する。これを見分けるためのポイントが、文字盤6時位置の表記。

ロレックス プロフェッショナル ウォッチのすべての文字盤には、真のクロノメーターであることを示す「SUPERLATIVE CHRONOMETER OFFICIALLY CERTIFIED」が2行で記されている。通常、この表記は上下のスペース位置がずれているのだが、一部の個体はスペースの位置が揃っており、珍しい個体とされている。


エクスプローラーII Ref.216570の特徴

3代目に個性が加えられたRef.216570は、主張の強い時計を求めている人に適しているだろう。性能面やデザイン面での魅力を紹介する。

大型ボディと個性的なデザイン

第4世代にあたるRef.216570は、前作のRef.16570に比べてケース径が2mmアップし、42mmとなった。Ref.216570が誕生した2011年は、ロレックスがケースのサイズアップを実施していた時期だ。

個性的なオレンジの24時間針は、Ref.216570で復活したディテールだ。基本的なデザインは第3世代を引き継ぎつつ、24時間針は初代のデザインを復活させている。

インデックスや針も、ケースの大型化に合わせて大きくなり、全体的にボリューム感が増した印象である。夜光塗料を変更し、発光時間が約8時間に伸長したことで、視認性も向上している。

Cal.3187を搭載

Ref.216570のムーブメントには、Cal.3186の後継機であるCal.3187が搭載された。新たにパラフレックス・ショックアブソーバを追加し、耐震性が強化されている。

時針の単独調整機能によって第2時間帯の表示を可能とするなど、ロレックス製ムーブメントの多機能モデルの中でも、代表格として認識されている。

パワーリザーブは約48時間、精度は日差-2~+2秒の性能を誇っている。パラクロムヒゲゼンマイにより、耐磁力の強化が図られていることも特徴である。


2021年新作 エクスプローラーII Ref.226570

ロレックス エクスプローラーII
ロレックス エクスプローラーII
ロレックス エクスプローラーII
自動巻き(Cal.3285)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。オイスタースチール(直径42mm)。100m防水。各94万4900円(税込み)。

「エクスプローラーII」の10年ぶりの新作として発表された、Ref.226570の特徴を紹介する。外装に大きな変化は見られないものの、スペックはしっかりと強化されたモデルだ。

10年ぶりの最新作はスペック重視

実に10年ぶりの新作となったエクスプローラーIIの第5世代が、2021年に誕生したRef.226570である。スペックの強化を重視し、ムーブメントにはCal.3285が採用されている。

外装は前作と比べて大きな変化は見られない。変わった点といえば、文字盤の6時位置に記された「SWISS MADE」の間に王冠マークが配されたことや、ブラックの文字盤の24時間針もすべてオレンジに変更されたことくらいである。

ベゼルの素材がセラミックに変更されることも予想されていたが、オイスタースチールのまま変更されていない。エクスプローラーIIのアイデンティティーともいえる、オイスタースチール製のベゼルが継続された形だ。

新型ムーブメントCal.3285の実力とは?

Cal.3285

動作効率を高めるクロナジーエスケープメントにより、約70時間のパワーリザーブを実現した自社開発・製造のCal.3285。もちろん、ヒゲゼンマイにはブルーのパラクロムを採用し、耐衝撃性はもちろん温度変化にも強い、信頼性の高いムーブメントである。

前作Ref.216570では、大型の42mmケースへ収めるために、全く新しいムーブメントであるCal.3187を開発した。しかし、Ref.226570のムーブメントには、既存のCal.3285を組み込むことに成功している。

Cal.3285は、GMTマスターIIなどに搭載されているムーブメントだ。約70時間のロングパワーリザーブを備えており、第4世代までの約48時間から大幅に伸長している。

基本設計は31系のムーブメントと共通だが、ロレックスによると、32系は部品の約9割が置き換えられたとのことである。


エクスプローラーIIの注目度はさらに高まっている

ロレックスの「エクスプローラーII」は、洞窟探検家向けの時計として開発されたモデルである。「エクスプローラー」から機能面やデザイン面の進化が図られており、強い個性を持つ点が主な特徴だ。

2021年には10年ぶりの新作が発表されたが、第3世代や第4世代も根強い人気を誇っている。モデルごとの特徴や魅力を知り、自分に合った1本を選んでみよう。




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