ドイツ式パイロットウォッチの正統派! 傑作ジン「103」の変わらない魅力と進化点

FEATUREその他
2022.10.19

タイプ21のデザインを受け継ぐ、今や貴重なクロノグラフ

鈴木デザインの上でも、ミリタリーで正当なクロノグラフ。それってやっぱり目に付くみたいで、今回インプレッションしていて、本当に色んな人に声をかけられた。

広田元々のデザインは、フランス軍のタイプ21。今では、古典的なパイロットクロノグラフのデザインをそのまま踏襲しているほぼ唯一のモデルになってしまったのではないでしょうか。

鈴木ザ・パイロットウォッチが好きな人も、ファッションが好きな人も、カッコよく着けられますよね。

細田だからこそ、ビームスが別注したりするんでしょうね。

鈴木ファッションも困った時のミリタリーモチーフみたいなところがあるから、ミリタリーウォッチを1本持っているとコーディネートにも役に立ちますね。

細田ジンってスペックはプロフェッショナルですけど、ビームスに置いてあっても確かに違和感のないデザインですよね。これがもし、同じくヘルムート・ジンさんの作ったギナーンのパイロットクロノだったら、見るからにガチすぎてビームスだときっと浮いちゃう(笑)。だから、ジンは時計としてお洒落なんだなって思います。50年間でだいぶ洗練されてきているのかもしれないですけど。

鈴木確かに、長く愛されている時計ってこなれていきますね。

細田ムーブメントは皆さんご存知の通り、ETA7750で、テスト機もそうでした。ただ、現状は随時コンセプトに切り替わっているということです。なので、今お店に行って買うと、コンセプト搭載機かもしれないです。

鈴木テスト機は7750だけど、T24で+5秒、T48で+9秒、T72で+14秒。だから日格差は+4〜5秒だから悪くないですね。

細田両者は石数も振動数も同じなので、コンセプトでもほぼ同じ水準だと思います。

鈴木コンセプトは広田さんとも取材に行きましたけど、リバースエンジニアリングでちゃんと作っているムーブメントです。

広田それから、旧型を使ってた身からすると、このねじ込み式プッシュボタンが気になる。使うに当たって完全に開閉しなくちゃいけない。だから、防水性能が高められてるんですけど。

クロノグラフ プッシャー

現行モデルは、ねじ込み式のプッシュボタンを採用。完全に開放することで、計測することができる。この仕様により、誤作動を防ぎ、防水性能を高めた。

鈴木防水を考えたら、やっぱりねじ込み式のプッシュボタンは安心感もあるけど、固い……。これをわざわざほどいて使うのはちょっと億劫だし、もはやデザイン要素になっているんじゃないかと。

広田まぁ、いかにもドイツメーカーらしいのは、このリングを完全に開放しないとプッシュボタンが押せないところ。その点はスイスメーカーと違うぞみたいな。

土井確かにそれは感じました。

鈴木あと、デイトは好みが分かれると思うけど、ドイツでは自動巻きでカレンダー付きは絶対条件みたいね。

細田クロノスのドイツ版のスペックテストも、カレンダーなしだと減点されますもんね。

鈴木だから、ドイツ人的には必須なのでしょう。まぁ、使うかどうかは置いといても、縦3つ目で3時位置にデイトだとデザインとしてもあるべきところにある感じ。

土井そうですね。

鈴木あとは、時針が3時に来た時に、曜日は隠れても日付は見えるんだよね。その意味で、針も計算されているんだと思った。先端を細くしてあるから、厳密に時間が見られる。


パイロットウォッチとして抜かりのない黒文字盤

広田文字盤の仕上げも良いです。ペイントなんですけど、限りなくカメラブラックに近い感じ。本当に艶を消した真っ黒なんです。スーパーマットな感じでとても珍しいと思います。

鈴木この感じはほんと良いですね。光らない。

広田はい。反射が全然全くないから、すごく視認性も良い。

鈴木パイロットウォッチとしては最適ですよね。

103 蓄光

プロフェッショナルウォッチとして蓄光も十分。強く、長時間にわたって発光する。

土井あと夜光が明るかったです。

細田それも、長時間光りますよね。

鈴木そうそう! 僕、これを着けてる時に映画館行ったけど、全然時間が見えました(笑)

土井ジンは視認性には手を抜かないですね。

鈴木実用性に抜けがないです。

細田パイロットウォッチであることから絶対にブレない姿勢が見えますね。

広田さすがジン。

細田みんな大好きだから、つい評価が甘くなっちゃう(笑)

広田それはしょうがない(笑)


ツールウォッチとして進化した新型と、マニアが喜ぶ旧型

鈴木プロフェッショナル仕様で、なおかつツールウォッチとしてもアリ。非常に良い時計ですよね。これおいくらなんだっけ?

細田税込み48万4000円です。レザーストラップだと45万1000円です。3万円の差だったらブレスレットかな。

鈴木アンダー50万円! 思ったより安いね。

細田今回は現代的な方の103を着用しましたけど、マニアが喜ぶプラ風防も残してくれているのも素晴らしいです。

広田そう。マニアに優しいのがジン! 旧型もいいけど、新しいのも全然アリです。この重さも含めてガチガチ使えるのが良いですね。


Contact info: ホッタ Tel.03-5148-2174


アイコニックピースの肖像/ジン「103」

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タイプ20規格の流れをくむ、正真のツールウォッチ ジン「103]


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特殊部隊のニーズに応えるタフさと取り回しの良さ ジン「EZM3」/気ままにインプレッション

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