6.薄型競争は一段落か?
ブルガリが先導してきた薄型競争。そこに割り込んだのはリシャール・ミルだ。あり得ない世界記録の連発で、各社の中には諦めモードも。薄さは重要だが、今後は使える薄さに落ち着く可能性大。
7.ケニッシ製の自動巻きが変える、レディースウォッチの世界
最近のトレンドは、男女を問わず使える時計。しかし2022年は、いくつかのメーカーが面白い女性用の時計をリリースした。小さなケニッシ製の自動巻きで、33mmサイズの性能を底上げしたのはシャネルだ。またこのムーブメントは、チューダーにも採用された。ケニッシの小型ムーブメントは、今後女性用モデルの世界を変えるかも?
直径33mmのサイズに、巻き上げ効率の高い自動巻きを載せたモデル。また磁気帯びに強いため、気兼ねなく使える。自動巻き(Cal.12.2)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。高耐性ホワイトセラミック×SSケース(直径33m)。200m防水。86万3500円(税込み)。(問)シャネル(カスタマーケア) Tel.0120-525-519
また、名門ジャガー・ルクルトは、ランダムに星が動く「ダズリング・ランデブー・スター」を発表。これも、今までにない新しい女性用時計だ。
8.高性能は当たり前、2022年のダイバーズは薄さで勝負
6000m防水なのに、厚さ18.12mm。オメガの技術力を反映した大作だ。使えるサイズに収めるとは予想外。自動巻き(Cal.8912)。39石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約60時間。Tiケース(直径45.5mm、厚さ18.12mm)。6000m防水。157万3000円(税込み)。(問)オメガお客様センター Tel.03-5952-4400
今や500mはもちろん、1000m防水が珍しくなくなりつつあるダイバーズウォッチの世界。スーバーダイバーズなのに使える厚さに抑えたのが、オメガの「シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ」と、タグ・ホイヤーの「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル1000 スーパーダイバー」だ。
見るべきは性能よりも薄さ。15.75mmという厚さは、一昔前なら300m防水のダイバーズウォッチ並だ。自動巻き(Cal.TH30−00)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。Tiケース(直径45mm、厚さ15.75mm)。1000m防水。75万3500円(税込み)。(問) LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー Tel.03-5635-7054
前者は6000mなのに厚さ18.12mm!また、ISO対応のダイバーではないものの、ニバダ グレンヒェンの「デプスマスター」も、1000m防水で、ケース厚はわずか13mm!
ISOダイバーではないものの、1000m防水で厚さ13mm。10万円台という価格も驚異的だ。自動巻き(Cal.ソプロードP024)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SSケース(直径39mm、厚さ13.5mm)。1000m防水。世界限定200本。15万6200円(税込み)。(問)H°M'S" WatchStore表参道 Tel.03-6438-9321
9.イケイケのマイクロメゾン
2022年の大きな話題が、大手メーカーではないマイクロメゾンの台頭だ。元々一部の人にしか注目されなかったジャンルも時計市場の拡大に伴い、いきなり日の目を見た。多くのメーカーは長いバックオーダー待ち。あるいは製造できないため、受注を止めてしまったメーカーも。
世界中に熱狂的なファンを持つNAOYA HIDA & CO.の時計。これは2021年に発表されたムーンフェイズモデルを改良した22年モデルだ。発表即完売。手巻き(Cal.3021LU)。18石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SS(直径37mm、厚さ10.7mm)。5気圧防水。完売。(問)https://naoyahidawatch.com
10.2022年もラグスポは強いです
2015年以降加熱する“ラグスポ”ブーム。今や市場で売れる時計の大半が、ステンレススティールケースにブレスレット付きの、スポーティーなモデルに変わってしまった。対応して、一部のモデルは個性を出すべく進化。ヴァシュロン・コンスタンタンは全部ゴールド製の「ヒストリーク・222」をリリース。
パテック フィリップの「ノーチラス」もやはり、貴金属ケースの「ノーチラス 5811/1」を発表した。貴金属ケースのラグスポは、今後のトレンドになるはず。
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