機能面も改良が加えられている
本作はレッドの外装に加えて、液晶画面にも赤みがさしたデザインだ。これはベースとなったDW-8200NTの特徴で、本作に引き継がれた。また、本作ではELバックライト点灯時にフロッグマンのアイコンである「潜水ガエル」が浮かび上がる仕様に改められている。
さらに、太陽光発電のタフソーラーも追加された。この追加のために、DW-8200NTのダイアル形状を再現しながらタフソーラーを共存させるべく、ダイアル形状に合わせたソーラーパネルが作られた。また、ダイビング時に求められる潜水時間の計測やインターバルタイムの計測、ダイビングのログデータ収集、潮の干満や月齢表示などを備える。
ダイビング用ウェットスーツの上から着用することを想定したサイズ感
本作を手に取ると、しっかりとした重量感がある。質量があるという意味ではなく、タフさが手に伝わってくる印象だ。また、ヘッド部分にマスが集中している印象で、どことなく密度の高さを感じる。
なお、オリジンのベースモデルであるDW-5600の53gに対して本作は84gである。筆者は直近でDW-5600の着用機会が多かったので、差を感じやすかったのだろう。
本作を素肌に着用すると、周長18cmの筆者の手首でも、大柄かつラグ部分の開きが大きく、時計が浮き上がって見えやすい。しかしこれは、本作が本格的なダイバーズウォッチをコンセプトにしており、厚手のウェットスーツの上に着用することを想定して設計されているためだ。
重量感があると述べたが、一般的なステンレス製の腕時計比べると軽量であり、十分なアドバンテージがある。ストラップが幅広でホールド感が良いのか、手首への収まりも悪くない。
どんなカジュアルスタイルにもマッチ
ジャケットスタイルのために本作を選ぶ人は少ないだろうが、ジャケットによっては引っかかる可能性のあるサイズ感だ。厚さも18mmあって存在感がある。
全体がレッドで、一見は強烈なインパクトがあるように思うが、明度を適度に抑えてあることでその印象が抑えられており、さまざまなカジュアルスタイルに合わせやすくなっている。ポップなカラーでまとめるストリートスタイルから、ダークな色調のミリタリースタイルに合わせやすい。袖口が比較的広いミリタリージャケットなどであれば、袖との干渉も無い。軽量なため着用時に暴れる印象もない。
新たに手にする人にも、かつて手にした人にも
本作は本格的なダイバーズウォッチであることは間違いない。それを求める人に最適な選択のひとつとなるだろう。ダイバーズウォッチに求められる機能を備え、タフソーラーによって実用性も高い。G-SHOCKの代名詞である耐衝撃性も安心感がある。
また、筆者を含めたかつてのフロッグマンに思い入れのある人の気持ちに応えてくれるモデルでもある。思い入れのある人が見ても外装品質の向上など改良が感じ取られ、「こんなんだったけなぁ?」とがっかりする可能性も低いはずだ。
少なくとも筆者は、7万7000円とG-SHOCKとしてはミドルレンジから高価格帯となる本作は、そのプライスタグに見合ったクォリティがあると感じた。
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