総評
今回選出したモデルが示すように、私は、時計産業における製品の革新とデザインの観点から、ふたつの主要なダイナミクスを見ることができると考えている。
オリスの「プロパイロット X カーミット」は、“真面目な”時計作りと、強い感情のミックスを象徴しており、ロレックスの「オイスター パーペチュアル デイデイト 36」の新しい“LOVE”モデルは、さらに驚くべきものである。
そして、この業界では“スポーツシック”というセグメントが常に君臨しており、時計製造に対する、よりリラックスした考え方を演出している。既存モデルのバリエーションや、過去のアイコニックなモデルの再登場も多く、このカテゴリーでは、IWCの「インヂュニア」への注目は特筆に値するだろう。
ジェラルド・ジェンタは、最も長く愛されるスポーツシックなデザインを生み出し、また一方で、時計作りをよりエモーショナルなものにしたパイオニアでもある。
彼の時計にはディズニーのキャラクターがたくさん描かれていて、当時は真面目なスイスの時計業界で物議を醸したものだ!
もちろん、ジャン・アルノーの指揮のもと、ラ・ファブリック・デュ・タン・ルイ・ヴィトンがジェラルド・ジェンタのブランドを再スタートさせたことは、彼の永続的な遺産を示す強いシグナルである。
セルジュ・メイラードのプロフィール
1927年にスイスで創刊された歴史ある時計専門誌『ヨーロッパスター』の発行人兼編集長。同誌は家族経営の独立系メディアであり、セルジュ・メイラード氏は創立者のひ孫に当たる。
2023年 オリスの新作時計まとめ
https://www.webchronos.net/features/94370/
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2023年 ロレックスの新作時計まとめ
https://www.webchronos.net/features/93213/
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チャペックの"ラグスポ"モデル、「アンタークティック」が示した同ブランドの成功物語
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