「キングセイコー」の新作2型4種が発表された。ひとつは菊つなぎ紋様をあしらったホワイトダイアルに、薄型自動巻きムーブメントのCal.6L35を特徴とするモデルだ。もう1型は、3種のアースカラーダイアルで展開され、インターチェンジャブル仕様のステンレススティールブレスレットを採用している。
キングセイコーに新作モデルが登場
セイコーの擁するブランドのひとつ、「キングセイコー」。現行コレクションでは、1965年の2代目キングセイコーである「KSK」をベースとした、直線的で力強いデザインに最新のムーブメントを組み合わせている。そんなキングセイコーに、2型4種の新作が追加された。
菊つなぎ紋様ダイアルの限定モデル
新作のうちの1本、「SDKA009」は、オリジナルのKSKのデザインをより強く受け継いだモデルだ。ケース径こそ僅かに拡大されたものの、太く真っすぐに伸びるラグや12時位置のインデックスに施されたライターカット、シャープなドーフィン針からは、日本の時計産業が世界に肩を並べんとする時代の勢いが感じられる。
本作の最大の特徴は、日本を代表する花である菊を無数にあしらった、ダイアル上の「菊つなぎ紋」のパターンだ。これは、キングセイコーが誕生した第二精工舎の所在地であった亀戸に縁のある、江戸の園芸文化に着想を得たものである。この紋様は、江戸切子でも最も高度な技が要求されるものであり、同じく芸術品としての要素がある機械式時計にも調和している。
ムーブメントは、自社製の薄型自動巻きCal.6L35を搭載している。これによりケース全体が薄型化され、厚さは手巻き式ムーブメントを搭載したオリジナルよりも0.2mm薄い10.7mmに抑えられている。
本作は、2023年10月7日発売予定。世界限定600本が用意され、そのうち200本が日本国内の割り当て分だ。ステンレススティールブレスレットのほか、交換用のレザーストラップが付属する。
アースカラーダイアルのレギュラーモデル
もう1型の新作は、KSKをベースに現代的にリファインされたデザインを持つモデルだ。ダイアルには3種類のカラーバリエーションが用意されており、それぞれチャコールブラック、インディゴブルー、オリーブグリーンだ。これまでもカラーダイアルを複数ラインナップしてきたキングセイコーだが、本作ではよりレトロな風合いに仕上がっていることがポイントだ。
各カラーは、キングセイコーが誕生し、進化を重ねていった1960年~70年代のファッションに着想を得たアースカラーである。その柔らかでノスタルジックな色味を引き立てているのが、ダイアルに施された縦方向のサテン仕上げと、時分針やインデックスに塗布されたエイジングカラーの夜光塗料だ。
本作には、ラグ間の形状を弓なりからストレートに変更した、新しいデザインのケースが採用されている。これによって、よりダイナミックな印象を生み出している。同じくストレートに変更されたブレスレットのエンドリンクには、工具不要で簡単にケースから脱着できるレバーが備えられており、別売りのレザーストラップとの付け替えを手軽に楽しむことができる。
搭載するCal.6R55は、セイコーの主力である6R系の最新ムーブメントだ。約72時間のパワーリザーブを備えているため、例えばビジネスシーンで使用する場合、金曜日の夜に外しておいたとしても、月曜日朝を稼働した状態で迎えることができる。本作の発売予定日は、2023年9月8日だ。
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