オーデマ ピゲは、ふたつのハイテク素材を組み合わせた「ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シン」の新モデルを発表した。2021年のオンリーウォッチに出品したユニークピースに続く、この新しい39mmモデルは、ケースとブレスレットに今回初めてコレクションに登場するチタンと希少なメタリックガラス(BMG)を使っている。
ロイヤル オーク“ジャンボ”エクストラ シン
自動巻き(Cal.7121)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約55時間。Ti(直径39mm、厚さ8.1mm)。50m防水。価格は要問合せ。※ロイヤル オークは、引き続き入手困難な状況が続いている。
オーデマ ピゲが共同開発したこの新しい最先端素材はパラジウムをベースとしており、光沢があって傷がつきにくいものだ。この新たなタイムピースは2022年に登場した新“ジャンボ”リファレンス 16202に搭載されたCal.7121を備えており、深いバーガンディカラーのダイアルが魅惑的なデザインである。
軽量で堅牢な合金
オーデマ ピゲは初めて精密電子工学、ゴルフなどで使われているバルクメタリックガラス(BMG)をチタンと組み合わせた。1960年代に開発されたこの合金は、ガラスの無定形性と堅牢性、急速冷却ができるなどの特徴を備えている。メタリックガラスは数百種類あるのだが、オーデマ ピゲは独自のパラジウムベースのメタリックガラスを共同開発した。摩耗と酸化に強く、美しい輝きがある素材で、時計製造の分野でパラジウムベースのメタリックガラスが登場したのは初めてのことだ。
今回の企画では独自の製造工程が開発された。素材を溶解して型に流し込み(ベゼルとケースバックの場合)、プレ形状を作り出す。急速に冷却して、堅牢性と弾力性を含む優れた特徴を維持し、型から出した後、ピースを最終形状に加工する。このプロセスでは急速な冷却を行うため、部品のサイズや厚みはあまり大きいものであってはならず、一度に製造できる数量は限られる。BMGはパラジウムを50%以上含有しており、ケースバックには “Pd500” の刻印が刻まれる。ポリッシュとサテンを組み合わせた仕上げはロイヤル オークの象徴的なデザインだ。
深い色調のダイアル
ベゼル、ケースバックフレーム、ブレスレットのリンクに使われるこのバルクメタリックガラスはミラーポリッシュで仕上げられ、傷のつきにくい表面が際立っている。素材自体の輝きに加えミラーポリッシュすることで、チタンケースとブレスレットリンクとの力強いコントラストが強調される。
Cal.7121
開発に5年を要したCal.7121は、新たな構造とより大きなバレルにより、前のキャリバーよりエネルギーが増大し、長時間にわたり高い精度を維持することができるようになった。そのため、センターローターはふたつのリバーサーにより双方向巻き上げを可能にした。テンワの中に埋められたバランスウェイトは、空気抵抗によるムーブメントの遅れを防いでいる。Cal.7121 は特許取得のデイト表示メカニズムを備え、コート・ド・ジュネーブ、サーキュラーサテン、スネイル、サーキュラーグレイン、ポリッシュ面取りなど高級な手仕上げ装飾が施されており、サファイアケースバックから見ることができる。ダイアルのアワーマーカーとAPロゴの色に合わせたコレクション特製の22K ピンクゴールドのローターも見ることが可能だ。
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