幸運のアイコン、アルハンブラ。そのモチーフは、ヴァン クリーフ&アーペルが大切にしているポジティブな人生観を映し出している。1968年に誕生して以来、素材の新しい組み合わせ、機能やモチーフのサイズのバリエーションを充実させることで、このコレクションは絶えず進化を遂げてきた。今年は新たに、ギヨシェ彫りを施したイエローゴールドのまばゆい反射とブルーアゲートの色合いが調和したふたつの新作「スウィート アルハンブラ ウォッチ」と「ヴィンテージ アルハンブラ リバーシブル リング」が登場する。同じくブルーアゲートをあしらったイヤリングやペンダントと合わせて、ジュエリー セットとしても楽しめる。
素材の出会い
アルハンブラ コレクションには、ヴァン クリーフ&アーペルが培ってきたジュエリー制作のサヴォアフェールと専門知識が余すところなく発揮されている。特に、ストーンの選別、素材と色が織りなす豊かなパレットでそれが際立っている。
ギヨシェ彫り
ギヨシェ彫りは、メゾンが1910年代より時計の装飾に用い、1930年代からはボックス、パウダーコンパクト、ミノディエールなどにも取り入れてきた伝統的なデザインコードである。2018年、「アルハンブラ」の誕生50周年を記念して、ギヨシェ彫りのモチーフがコレクションに初めて採用された。太陽光を連想させるその立体的な縞模様は、ゴールドの表面に美しい陰影を刻むとともに、オーナメンタルストーンやダイヤモンドと組み合わされることで、変化に富んだ光の反射を演出し、視線を引き付ける。
ブルーアゲート
今回ヴァン クリーフ&アーペルは、1989年にアルハンブラコレクションに初めて登場したブルーアゲートにオマージュを捧げる。カルセドニーの一種であるこの半透明のストーンについて、均一な質感、鮮やかな色味、表面の光沢を追求するメゾンの極めて厳格な基準を完璧に満たすものだけが選別された。さらに四つ葉のクローバーをかたどったモチーフは、各作品において調和の取れたアンサンブルを生み出すために、正確にマッチングされる。石本来のごくわずかな不透明度の差により、作品に独自の魅力と個性が吹き込まれ、ブルーアゲートならではの微細な結晶構造ゆえに、研磨の各工程では特段の繊細さが求められる。
ヴァン クリーフ&アーペルを象徴するビーズの縁取りが各モチーフを囲み、ギヨシェ彫りが放つ輝きとアゲートの深いブルーの色調のコンビネーションをより一層引き立てる。
スウィート アルハンブラ ウォッチ
1998年、アルハンブラコレクションに初めて登場したウォッチは、以来、進化し続けてきた。「スウィート アルハンブラ」のデザインを忠実に継承する新作では、ギヨシェ彫りを施したイエローゴールドにブルーアゲートを組み合わせている。原石の厳格な選別、素材の綿密なペアリング、ストーンセッティング、ムーブメントと文字盤のケーシングなど、連続する15もの工程を経て、本作品に命が吹き込まれる。
モチーフは、まるで貴重な宝石箱に収められるかのように、宝飾職人によって緻密に加工されたビーズの枠にセットされている。モチーフを留めるプロングは巧みに折り曲げられ、その丸みを帯びたフォルムがゴールドビーズと美しく響き合う。最後に仕上げの研磨を施すことで、ウォッチの輝きが一層際立つのだ。
ヴィンテージ アルハンブラ リバーシブル リング
アルハンブラ コレクションは誕生当初から、あらゆる気分やスタイルに寄り添う作品を生み出し、ジュエリーを日常的に装う楽しみを更新してきました。2023 年に発表されたヴィンテージ アルハンブラ リバーシブル リングは、メゾンが大切にしてきた形を変えるジュエリーの伝統を受け継ぎ、マルチウェイで装える作品である。
新作のリングは、ギヨシェ彫りを施したイエローゴールドにダイヤモンドが輝く面と、ブルーアゲートをあしらった面のリバーシブル仕様になっている。2 連のゴールドビーズが縁取る輪郭に、コレクションを象徴する美学が反映されている。
アーム部分は流れるような3連のゴールドビーズで構成され、中央のモチーフを支え、独自のメカニズムにより、モチーフの回転は極めてなめらかだ。アームの内側には半円の弧を描くバンドが配され、指を優しく包み込んでいる。ギヨシェ彫りを施した面については、クローズドセッティングによるダイヤモンドの高さを吟味し、石の輝きを最大限に高めるとともに、裏側にした際に肌に当たることなく快適に装えるよう工夫されている。各パーツは手作業で組み立てられ、一つひとつ入念に調整されている。
2018年以来、幸運のシンボルを輝かせるギヨシェ彫り
2018年
コレクションの50 周年を記念し、ギヨシェ彫りのデザインが、イエローゴールドのヴィンテージ アルハンブラ ネックレス、ブレスレット、イヤリングに初めて採用されるとともに、スウィート アルハンブラ ウォッチが発表された。
2019年
アルハンブラ コレクションのロングネックレス、ブレスレット、ペンダントに、ギヨシェ彫りを施したイエローゴールドとダイヤモンドの組み合わせが登場。さらに、この装飾効果とマザーオブパールの虹色の輝きが美しく調和したスウィート アルハンブラ ウォッチが発表された。
2020年
ギヨシェ彫りを施したイエローゴールドによる初のヴィンテージ アルハンブラ リングと4 つのマジック アルハンブラ ロングネックレスが登場した。
2021年
メゾンは、アルハンブラ コレクションの美学とシークレットウォッチの伝統を受け継ぎ、貴重な素材で飾られたシークレット ペンダント ウォッチを発表し、時の流れを美しく演出した。
2022年
コレクションにギヨシェ彫りを施したホワイトゴールドが加わり、ロングネックレス、ブレスレット、ペンダント、リング、イヤリングに輝きを添えた。
2023年
ローズゴールドとカーネリアンを組み合わせた4つの新作が発表された。そのうちのひとつであるコレクション初のリバーシブル リングは、ギヨシェ彫りを施したローズゴールドの中央にダイヤモンドが輝く面と、カーネリアンをセットした面とのリバーシブル構造となっていた。