一度は日本から撤退したファーブル・ルーバが再上陸する。ファーブル・ルーバは元ユリス・ナルダンCEOのパトリック・ホフマンを新CEOに迎え、体制を再構築した。同ブランドはそれに伴いラインナップも刷新。かつての名作からインスピレーションを得た「チーフ」、「ディープブルー」、「シースカイ」の3モデルを発表した。
長い歴史を持つファーブル・ルーバが日本に再上陸
288年の歴史を持つファーブル・ルーバが日本に再上陸する。ファーブル・ルーバは、2024年8月のジュネーブ・ウォッチ・デイズにおいて、ユリス・ナルダンで長年CEOを務めていたパトリック・ホフマンをCEOに迎えて再始動することを発表しており、再始動に際して見直されたラインナップを引き連れての日本再上陸となる。
新CEOによるコメント
パトリック・ホフマンは、CEOへの就任発表に合わせて以下のように述べている。
「ファーブル・ルーバは単なる時計ブランドではありません。時計製造業界全体にとって、回復力と革新の象徴です。私たちは過去と共通の伝統を共有しながら未来を受け入れ、創業者の開拓精神を体現する時計を創り上げています。ファーブル・ルーバの再始動は、並外れた変革を意味します。経験豊富な専門家チームと野心的な戦略的ビジョンにより、私たちはこの伝統的なブランドをウォッチメイキングの世界における正当な位置に戻すことを決意しています」
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左 : エマヌエル・ビトン(インターナショナル・セールス・ディレクター)
右 : キム・シーゲル(ヘッド・デザイナー)
ファーブル・ルーバの歴史と新たなコレクション
ファーブル・ルーバは、1737年にウォッチメーカーのアブラハム・ファーブルによって設立されたブランドである。高い信頼性を備え、山岳や海洋に対応する新機能を開発して腕時計に搭載したことから、多くの探検家や冒険家に支持されてきた。
再始動に際して見直されたラインナップは、ファーブル・ルーバの歴史を反映しつつ、過去の名作からインスピレーションを受けたコレクションとして、「チーフ」「ディープブルー」「シースカイ」の3つとなる。
1970年の手巻きクロノグラフからインスピレーションを得た「チーフ」
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自動巻き(Cal.FLC02)。28石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径41mm、厚さ14mm)。100m防水。90万2000円(税込み)。
チーフは、ファーブル・ルーバの中核を為すモデルとして扱われてきた特別な名であり、再始動においても“要”としてデザインされている。ベースとなったのは1970年の手巻きクロノグラフである。オリジナルの手巻きクロノグラフは、四隅がわずかに曲線を描くスクエアなケースを備えており、新たなチーフもその特徴を色濃く引き継いでいる。
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自動巻き(Cal.FLC02)。28石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径41mm、厚さ14mm)。100m防水。88万5500円(税込み)。
30分積算計とスモールセコンドの二眼のクロノグラフに、ケースシェイプと一体化したプッシュボタンが新たなコレクションのアイコンと言えるだろう。搭載されるのは、ラ・ジュー・ペレによるCal.L113をベースとした、Cal.FLC02である。
1960年代のダイバーズウォッチを元とした「ディープブルー」
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自動巻き(Cal.FLD01)。24石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約68時間。SSケース(直径39mm、厚さ12.75mm)。300m防水。46万2000円(税込み)。
300mの高い防水性能を備えたダイバーズウォッチ「ディープブルー」は、1964年に発表された同名のモデルからインスピレーションを受けたコレクションだ。その中でも「ディープブルー リバイバル」は、その誕生60周年を記念したモデルであり、視認性を高める文字盤上の十字のインデックスや、矢印型の分針、三角形のリンクを備えた5リンク構造のブレスレットなど、オリジナルのテイストを存分に盛り込んだモデルに仕上がっている。
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スポーティーさとカジュアルシックが融合した「シースカイ」
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自動巻き(Cal.FLC01)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径40mm、厚さ15.23mm)。100m防水。80万8500円(税込み)。
「シースカイ」は、クロノグラフが特徴的なコレクションだ。オリジナルとなるモデルは、ダイバーやパイロットに向けたクロノグラフとしてラインナップされていたもので、そのデザインテイストを受け継ぎながら、現代的に仕立てられている。
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自動巻き(Cal.FLC01)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径40mm、厚さ15.23mm)。100m防水。80万8500円(税込み)。
直径40mmのケースにはポリッシュとブラッシュのコントラストが与えられ、立体感のある仕上がりだ。ツールウォッチの趣の強いブラックモデルに加え、ブラウンとブルーのモデルが用意される。それぞれには文字盤色に合わせてストラップがコーディネートされている点が、モダンなテイストを生み出している。
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自動巻き(Cal.FLC01)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径40mm、厚さ15.23mm)。100m防水。80万8500円(税込み)。