ハミルトンは、コンパクトなサイズ感の「ベンチュラ S」に、伸縮するフレックスブレスレットを組み合わせた新作を追加した。フレックスブレスレットは、ベンチュラを愛用したことで有名なエルヴィス・プレスリーが、オリジナルのストラップからカスタマイズして使っていたことが知られており、本作にはコンパクトなサイズにフィットし、柔軟な着用感と耐久性を両立したブレスレットが組み合わされる。
オリジナルモデルを元にコンパクト化された「ベンチュラ S」
1957年に発表された「ベンチュラ」は、世界で初めて一般発売された電池で駆動する腕時計かつ、極めて前衛的なデザインを持つモデルとして、時計の歴史におけるマイルストーンのひとつだ。今般発表された新作の「ベンチュラ S」は、1957年のオリジナルモデルのデザインを引き継ぎつつ、ケースをステンレススティール製とし、ケースサイズを縦36.5×横24mmのコンパクトなサイズに仕立てたものとなる。
ベンチュラにフレックスブレスレットが組み合わされる理由
フレックスブレスレットは、伸縮性のある部材でブレスレットのリンクが接続されており、伸び縮みする構造を持つ。これにより、伸ばしながら手を通すことが可能となってバックルが不要となり、特有の柔らかい装着感が得られることが特徴である。
ベンチュラを愛用したことで有名なのが、キング・オブ・ロックンロールとも呼ばれるエルヴィス・プレスリーであり、特徴的な三角形のケースに、電気の波形を思わせる波模様が描かれたベンチュラを着用している写真が残されている。また、エルヴィス・プレスリーは自身でフレックスブレスレットにカスタマイズしたことも知られている。

クォーツ。SSケース(縦36.5×横24mm、厚さ7.8mm)。50m防水。13万4200円(税込み)。
試作が繰り返されたフレックスブレスレット
本作のフレックスブレスレットは、ケースサイズに合わせた幅(ラグ幅で13mm)でデザインされている。伸び縮みする構造のため強度不足に陥りやすく、本作では細身であるので耐久性を確保するのが難しい。そのため、本作のブレスレットの開発に際して、耐久性と快適性を両立するための試作が繰り返された。また、ポリッシュされたリンクが連なるデザインは、ケース7時位置と11時位置から飛び出たデザインと呼応している。