伝説的なバッグをモチーフとした、新しいコレクション「コード ココ」

2017.10.04

風防上のクラスプで時計を開閉するユニークな試み。
「コード ココ」。クォーツ。SS(縦38.1×横21.5mm)。30m防水。左:57万5000円(税別)。右:105万5000円(税別)。

 1955年2月にマドモアゼル シャネルが発表した伝説的なハンドバッグ 「2.55」。そのクラスプをモチーフとしたのが、新作の女性用モデル「コード ココ」だ。

 最大の特徴は、時計本体にクラスプがビルトインされている点。風防上のクラスプを90度ねじり、ケースの6時位置にあるボタンを押すと、時計を簡単に外せる。色物のように見えて、決してそうでないのはさすがシャネル。クラスプやプッシュボタンの感触はソフトで、爪を痛めることがない。

 またシャネルらしい、キルティングパターンのブレスレットも良くできている。調整用の駒はすべてネジ止めで、3ピースからなるブレスレットは左右の遊びも適切だ。多くの腕時計がコストダウンのために、調整駒の固定はCリング、ブレスレットの駒もワンピースとするのが通例だが、あえてシャネルはいかにも高級時計らしいブレスレットを本作に与えた。

 時計とブレスレットの重さも適切で、ゆるく巻いても腕上で回転することはないだろう。モードに敬意を表しつつも、時計としての高いパッケージングを持つ、「コード ココ」。今のシャネルにしか作りえないタイムピースだ。


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