ヴァン クリーフ&アーペルから3つのハイジュエリーピースが登場

ヴァン クリーフ&アーペルから、メゾンの歴史に名を残すジュエリーにオマージュを捧げた3つのハイジュエリーピース「メルヴェィユ デメロード ネックレス」「ルビー アン セーヌ ブレスレット」「タンドレス エタンスロント イヤリング」が発表された。

メゾンの名作をリバイバルしたハイジュエリーピース

　1906年にパリで創業したヴァン クリーフ&アーペルは、世界各国の王族や著名人を顧客に持ち、数々のハイジュエリーを生み出してきた。今回発表された3つのジュエリーは、メゾンの顧客たちが所有した傑作からインスパイアされたもの。それぞれエメラルド、ルビー、ダイヤモンドをふんだんにあしらい、オリジナルに負けない新たな名品となった。

「メルヴェイユ デメロード ネックレス」とエジプト王女

　5つのエメラルドが胸元を飾る「メルヴェイユ デメロード ネックレス」の発想源は、エジプト王国の初代国王の娘、ファイーザ王女が所有したコラレット ネックレス。ドロップシェイプのエメラルドが印象的なこのネックレスは、1929年に製作されたもの。その後エジプト王室がファイーザ王女のために購入した。現在はヴァン クリーフ&アーペルのコレクションのひとつとなっている。

　メルヴェイユ デメロード ネックレスは、合計70.4カラットのコロンビア産エメラルドを使用。その深い緑色を引き立てるのは、ラウンドカットやバゲットカット、トライアングルシェイプのダイヤモンドだ。オリジナルを踏襲した、背中に流れ落ちるようなデザインのクラスプには3石のダイヤモンドが揺れる。このペアシェイプのダイヤモンドと、胸元の5石のエメラルドは付け替えることができ、さらにセットのイヤリングに取り付けることも可能。何通りもの組み合わせを楽しむことができる。

「ルビー アン セーヌ ブレスレット」とマレーネ・ディートリッヒ

　1930年代の同社を代表するジュエリーのひとつが、女優マレーネ・ディートリッヒが愛した「ジャルティエ ブレスレット」。同心円状にルビーが並んだボリューム感のあるデザインで名女優の手元を飾り、アルフレッド・ヒッチコック監督の映画「舞台恐怖症」にも登場している。彼女の死後99万ドルで落札されたこのジュエリーにインスピレーションを得たのが「ルビー アン セーヌ ブレスレット」だ。

　72石もの上質なルビーがクッションシェイプにカットされ、半円形にセッティングされたルビー アン セーヌ ブレスレット。ミャンマー（旧ビルマ）産ルビーならではの鮮やかな赤が、ラウンドカットやバゲットカット、スクエアシェイプのダイヤモンドに囲まれることによってさらに際立つ。ホワイトゴールドとダイヤモンドの繊細な意匠によって、大胆ながらも優美な印象のジュエリーに仕上がった。

「タンドレス エタンスロント イヤリング」とジャクリーン・ケネディ

　フラワーモチーフの「タンドレス エタンスロント イヤリング」。このジュエリーは「20世紀最大の海運王」と呼ばれたアリストテレス・オナシスが、ジャクリーン・ケネディ・オナシスと再婚する際、彼女に贈ったイヤリングを元に製作された。ゴールドとダイヤモンドのフラワーモチーフと、大粒のカボションカットのルビーが華やかなジャクリーンのイヤリングは、しばしば公の場にも登場した。

　オリジナルから引き継いだ可憐なフラワーモチーフは、花弁をあえて湾曲させることで生き生きとした表情を引き出し、メゾンの「自然」への思いを表現。耳元で揺れる約10ctのペアシェイプダイヤモンドは、なんと2石とも同じ原石からカットされたものだという。「エタンスロント」の名のとおり、美しく煌めくイヤリングだ。