ヴァン クリーフ&アーペルは、これまでにも行ってきたダンスへの支援活動を発展させた新しいプロジェクト「ダンス リフレクション by ヴァン クリーフ&アーペル」の始動を発表した。創造、継承、育成の3つを柱とするこのプロジェクトは、モダンダンスおよびコンテンポラリーダンスを上演するアーティストと団体への支援を目的とする。
ヴァン クリーフ&アーペルとダンス
1906年にフランス・パリで創業したハイジュエラー、ヴァン クリーフ&アーペル。メゾンとダンスの関わりは20年代、創業者のひとりルイ・アーペルが大のバレエファンであったことに始まる。40年代初頭にメゾンが発表した「バレリーナ クリップ」は人気を博し、メゾンを代表するシグネチャーのひとつとなった。
さらに50年代、ルイ・アーペルに連れられてガルニエ宮(パリ・オペラ座)に通ったクロード・アーペルは、20世紀の著名な振付家であるジョージ・バランシンと出会う。クロード・アーペルの宝石にかける情熱に触発されたバランシンは、67年に新作バレエ「ジュエルズ」を発表した。エメラルド、ルビー、ダイヤモンドを踊りで表現したこの作品は、今もなお世界中で上演される人気作だ。
近年では、2012年よりニューヨーク・シティ・バレエ団の元プリンシパルダンサー、バンジャマン・ミルピエが立ち上げた「L.A.ダンス プロジェクト」を支援している。15年には「FEDORA ヴァン クリーフ&アーペル バレエ賞」を創設し、その年に発表された新作から優れた作品を選び表彰している。
新プロジェクト「ダンス リフレクション by ヴァン クリーフ&アーペル」
メゾンのダンスに対するこれまでの支援活動をひとつにまとめ、さらに発展させるべく始動したのが、新しいプロジェクト「ダンス リフレクション by ヴァン クリーフ&アーペル」だ。作品の創造、文化の継承、次世代の育成を目的とするこのプログラムは、主に3つの活動を軸とする。
ひとつ目はモダンダンスのレパートリーを持ち新作の制作に意欲的な団体や、現在活躍している振付家に対する支援活動だ。2020年には、フェスティバル・ドートンヌ・ア・パリと提携して気鋭の振付家3名の公演を支援した。今後は、2022年発表予定のリヨン国立オペラ座バレエ団による新作公演への支援が決定している。
ふたつ目はダンスイベントの主催である。年1回開催されるこのイベントは、コンテンポラリーダンスの主要な作品から新作まで、幅広いプログラムを上演する。第1回は21年5月にイギリス・ロンドンでの開催が予定されている。
3つ目は、ダンスの世界を一般に普及させるための文化プログラムの実施だ。ダンスの歴史を学べる映画の上映、講演やアーティスト・ダンサーによるワークショップの開催などが予定されている。
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