ショーメ【2021 新作】ヴァンドーム広場をエナメルで描いた「アンフィニマン 12 コレクション レヴリ ノクターン ウォッチ」

2021.05.13

ショーメは、ヴァンドーム本店のリニューアル1周年を記念し「アンフィニマン 12 コレクション レヴリ ノクターン ウォッチ」を発表した。エナメル技術の第一人者、アニタ・ポルシェが描いたのは、月明かりに照らされた夜のヴァンドーム広場である。

アンフィニマン 12 コレクション レヴリ ノクターン ウォッチ


エナメルで描く月夜のヴァンドーム

 ショーメは2021年の新作として、類まれな技法を用いたレディースウォッチ「アンフィニマン 12 コレクション レヴリ ノクターン ウォッチ」を発表した。このモデルは、ヴァンドーム広場にリニューアルオープンしたショーメ本店の開店1周年を記念して製作された。ダイアルにはヴァンドーム広場が緻密に描かれ、以前本店を構えていた15番地から、現在本店が位置する12番地を眺めた構図になっており、広場全体のワンシーンをドラマティックに再現している。

アンフィニマン 12 コレクション レヴリ ノクターン ウォッチ

ショーメ「アンフィニマン 12 コレクション レヴリ ノクターン ウォッチ」
自動巻き(Cal.ETA2892)。21石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。18KWG(直径35mm、厚さ10mm)。30m防水。参考価格904万2000円(税込み)。

 雨上がりの夜、月明かりに照らされたヴァンドーム広場の石畳がほのかな輝きを見せる。光と影により静けさに包まれ、星の輝きとランタン、窓からの優しい明かりが、ロマンティックな夜のひとときを奏でている。そんな情景が、スイスのエナメル技術の第一人者と称される稀代のアーティスト、アニタ・ポルシェの手によって描かれた。

 スイス・ローザンヌ近郊にある彼女のアトリエで生み出されるダイアルは、腕時計の枠を超えたアート作品にまで昇華させる。何世紀にもわたって受け継がれてきたエナメル技術を用いて、ショーメの腕時計に命を吹き込んだ。

 本作に用いられるグラン・フー・エナメルは、時計製作におけるメティエ・ダール(芸術的な手仕事)の中でも最も難易度の高い技法のひとつとされている。透明感のある美しいカラーリングを取り入れることが特徴で、長い月日が経っても色褪せない耐性を持つ。

アンフィニマン 12 コレクション レヴリ ノクターン ウォッチ

 ダイアルのベースとなるホワイトゴールド製のプレートの上に、パウダー状にしたエナメルを水と混ぜ合わせ、極細の筆を用いてペイントしていく。その後、電気釜で800度を超える高音で熱することでエナメルを溶かし、プレートに定着させる。規定の厚みと色調になるまで、この一連の作業が繰り返される。そして色合いによって融解温度が異なるため、自らの経験を頼りに温度を調節し、理想の色調を定着させるのだ。

 ギヨシェパターンを施した夜空とは別のパーツになっているのが、ヴァンドーム広場の建物と石畳である。ここではエングレービングの技法を用い、奥行きを感じる立体的な造形が特徴だ。彫ったパーツの上からミニチュアペインティンングを施すことで、夜のヴァンドーム広場の静けさを再現している。

アンフィニマン 12 コレクション レヴリ ノクターン ウォッチ

 手前に立っている街灯の明かりは、ダイヤモンドのセッティングで再現している事にも注目したい。また、ダイアル右下のショーメ本店がある位置のドアのひとつに、リニューアル前の店舗のファサードに使われていた外壁のパーツがはめ込まれているという。

 目を見張るほどの細かな造形で、稀代の職人技が光る芸術作品は、一見の価値ありだ。


Contact info: ショーメ Tel.03-5635-7057


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