グランドセイコーはセイコー創業140周年を祝し、新たな限定モデルを発表した。本作は信州・諏訪湖の水面をイメージしたダイアルを採用し、グランドセイコーのブランドフィロソフィーである「THE NATURE OF TIME」を体現している。発売開始は2021年12月10日(金)を予定しており、2021本の数量限定だ。
ダイアルで表現した諏訪湖の美しい水面
セイコーが創業140周年を迎える2021年、年間を通して複数の限定モデルを発表しているグランドセイコー。今回新たに披露されたのは、グランドセイコーのブランドフィロソフィーである「THE NATURE OF TIME」を体現した1本。自然や季節の移ろいからインスピレーションを受ける感性と、それぞれの道を極めて時の本質に迫ろうとする匠の姿という、日本人ならではの精神を表現している。
自動巻き(Cal.9RA2)。スプリングドライブ。38石。パワーリザーブ約120時間。SSケース(直径40mm、厚さ11.8mm)。10気圧防水。世界限定2021本。99万円(税込み)。2021年12月10日発売予定。
このモデルの特徴は、諏訪湖の波打つ水面をリアリティのある質感で再現したダイアルだろう。グランドセイコーのスプリングドライブモデルを生み出す、「信州 時の匠工房」からほど近い場所にある諏訪湖は、信州最大の面積を誇る湖だ。八ヶ岳連峰や日本アルプスをはじめとする山々に囲まれた、標高の高い諏訪盆地の中央部に位置し、澄んだ空気や豊かな水量に恵まれている。古くは製糸産業が栄え、現在に至る腕時計などの精密機械製造の発展を支えた、諏訪盆地の象徴とも言える湖である。
本作のダイアルは、早朝の静寂の中で、湖を渡る風に細波の音を穏やかに立てる諏訪湖の情景から着想を得て製作された。風に揺らぐ水面は型打ちによって表現しており、光を受ける角度によってさまざまな表情が表れる。
ヘリテージコレクションの造形美
本作のケースが持つ外観は、1967年に「44GS」で確立したデザイン文法を継承しながら、「光と陰の間」に美を見出すという日本の感性を取り込んでいる。本質的な腕時計としての視認性や装着感を向上させることを目指し、新しいデザイン文法を用いてつくられている。
ポリッシュとヘアライン仕上げを巧妙に使い分けたケースは、調和の取れた輝きを放っている。深い溝が入った立体感が際立つインデックスと、力強い対比関係によって識別性を高めた立体的な時分針は、非常に高い視認性を実現。加えて3時位置の日付表示枠も別体で作られ、その造形から質の高さがうかがえる。
新型のスプリングドライブムーブメントを搭載
本作には、グランドセイコー専用の次世代スプリングドライブムーブメント、キャリバー9RA2を搭載している。このムーブメントは、2020年に完成したキャリバー9RA5と共通の設計を持ちながら、パワーリザーブインジケーターを裏側に配したものだ。
ふたつの異なる大きさの香箱を並べた「デュアルサイズバレル」を採用し、約120時間の持続時間を実現。限られたスペースを無駄なく有効に活かした、セイコー独自の設計である。従来のキャリバー9R6系から0.3mmの薄型化を実現しており、リュウズの位置をできる限り裏蓋側に寄せることで重心位置を下げることで、腕なじみの良い装着感を生み出した。
受けや自動巻きの回転垂は梨地仕上げで、霧氷をムーブメントの外観で表現している。それぞれのパーツには鏡面仕上げの面取りが施されており、マットな質感の中にシャープな輝きを放っている。
Contact info: セイコーウオッチお客様相談室 Tel.0120-061-012
https://www.webchronos.net/features/63132/
https://www.webchronos.net/features/64234/
https://www.webchronos.net/features/51577/