2021年の「インポート・ウオッチ・オブ・ザ・イヤー」の結果が発表された。メンズのグランプリはロレックス「エクスプローラー」、レディースのグランプリはカルティエ「タンク マスト」。「一番輝いているブランド賞」には、ロレックスが選出された。
時計販売のスペシャリストが選ぶ、「お客様・ご友人に一番推薦したいモデル」が決定
一般社団法人 日本時計輸入協会が毎年主催する「インポート・ウオッチ・オブ・ザ・イヤー」。1年以内に日本へ正規輸入されたモデルを対象に、メンズ・レディースそれぞれに対し、その年を代表するモデルを選出するものである。基準はいたってシンプルに、「お客様・ご友人に一番推薦したいモデルは?」のみであり、ウオッチコーディネーター資格取得者(2021年12月現在2759名)の投票によってグランプリが決定される。
選定基準が曖昧に思えるかもしれないが、腕時計そのものとユーザーのニーズを熟知しているウオッチコーディネーターにとって、これほど適した質問はほかにないだろう。グランプリに輝いたのは、メンズ・レディースともに今年の時計業界を賑わせたモデルであった。
メンズのグランプリを獲得したのは、ロレックス「エクスプローラー」だ。今年リニューアルが発表された「エクスプローラー」は、ケース径が36mmにサイズダウンし、最新のムーブメント「Cal.3230」が搭載された。さらに、コレクション初のロレゾールモデルも追加され、大きく話題となった。
本作に投票したウォッチコーディネーターからは、「コンパクトなサイズながらも、約70時間パワーリザーブやシンプルな作りで視認性がいい点から、長きにわたりご愛用いただけるため」、「カジュアルで使いやすいデザインはそのままで、ゴールドを使用することで高級感も出て、より幅広い層に訴求できる時計だから」など、リニューアルに対する好感的な意見が挙がっている。ロレックスを代表するロングセラーモデルとして熟成を重ねる「エクスプローラー」は、ウオッチコーディネーターからも支持されるにふさわしい魅力であふれていることが分かる。
レディースのグランプリには、カルティエ「タンク マスト」が選ばれた。ひと目でカルティエと分かるエレガントなデザインは、「タンク サントレ」や「タンク シノワ」といった多くの派生形を生み出しながらも、100年以上基本的なデザインを変えず愛されてきた。愛用者の中には世界的に有名なアーティストも多く、タンクの愛用者を意味する“タンキスト”という言葉が誕生したほどである。
今年発表されたモデルは、高効率のクォーツ式。デザインは1922年に登場した「タンク ルイ カルティエ」を踏襲している。本作に投票したウォッチコーディネーターからは、「ブランドの歴史やコンセプトがしっかり反映された一品であり、今新作からはカラーバリエーションも豊富になり、普遍性がありコンサバティブなデザインは、初心者からコレクターまで幅広い年齢層に支持されている」、「特徴的なタンクのデザインと、電池寿命8年という高い実用性で、かつ戦略的な価格は非常に魅力的」といった意見が寄せられている。
「インポート・ウオッチ・オブ・ザ・イヤー」では投票によって、新作腕時計だけではなく、技術開発力、情報発信、流通政策など多面的な視点で「1番輝いているブランド」の選出も行った。「根強いファンも多く、リピーターも多いブランド。コロナ禍で厳しい状況が続くなかでも、お客様からの需要が衰えなかったところは改めてブランド力の高さが感じられた」、「往年のデザインを踏襲した普遍的なデザインに新ムーブメントを搭載し、さらなる進化を遂げ、従来のユーザーに加えて多くのファンを獲得している」等の理由で選出されたブランドは、“最新こそ最高”とも言われるように、年々着実に時計としての完成度を高めているロレックスであった。
Contact info: 一般社団法人 日本時計輸入協会 Tel.03-3270-5901
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