ヴァシュロン・コンスタンタンは、今春ヴェネツィアで開催された国際的な工芸展「ホモ・ファーベル展」に出品した2本のユニークピース「レ・キャビノティエ・エクストラフラット・ミニットリピーター - 雷神 -」と「レ・キャビノティエ・エクストラフラット・ミニットリピーター - 風神 -」を、銀座ブティックで特別展示する。展示期間は11月22日~12月1日。
ルーヴル美術館の金箔職人が作る四曲屏風
芸術的な職人技を称える国際的な工芸展「ホモ・ファーベル」は今回で2回目。ヴァシュロン・コンスタンタンは、時計、エナメル、エングレービング、ジェムセッティングの分野におけるの各熟練職人たちとともに出展し、本イベントの主賓として迎えられた、日本の神話から着想を得た「レ・キャビノティエ」のユニークピース2点を会場で発表した。
この超薄型ミニット・リピーターは、日本とヴァシュロン・コンスタンタンの1世紀以上に及ぶ緊密な関係に敬意を表した、エナメルとエングレービングによる傑作である。
また、芸術的工芸品の宝庫で、ヴァシュロン・コンスタンタンが2019年からパートナーシップを結んできたルーヴル美術館も加わり、額装工房の金箔職人が彫金の上に金箔を貼り彩色で強調した四曲屏風を製作した。職人がもとにしたのは、ヴァシュロン・コンスタンタンの時計のダイアルに描かれたモチーフだった。
レ・キャビノティエ・エクストラフラット・ミニットリピーター「雷神」「風神」
18Kイエローゴールドによるダイヤルは、まずインタリオ(沈み彫り)式の細い線を彫って不規則な格子模様を描き出し、金箔装飾を思わせる艶と艶消しを生み出す。次にこの基部を保護するために、透明な溶剤を窯で焼いて層を重ね、ミニアチュール・エナメルによる絵画の準備を整える。
神々の輪郭の描写は、金色の背景に対して色彩が明瞭に際立つようにするための極めて重要な工程だ。雲の上に乗る風神と雷神の色を定着させるのに6回から7回の焼成が必要だった。100時間にも及ぶ細心の職人技を要した工程は、ラッピング技法を用いた最終的な研磨が施された上、絵付けの層をもって完結する。
両モデルのベゼルやケース、ラグには繊細な線模様が彫られている。雷神モデルには稲妻を表現した螺旋模様が彫られ、ミニット・リピーターのスライドレバーにセットされた6個のバゲットカット・ルビーが雷のパワーとエネルギーを象徴している。
風神を配した時計のケースにも同じようにインタリオ式の彫金を用い、風が吹いて千切れた雲を表現。そして、ミニット・リピーターのスライドレバーにセットされた6個のバゲットカット・ツァボライトが気流の活力を象徴している。
ふたつの超薄型ミニット・リピーターを動かすのは、時計愛好家や収集家にはおなじみのムーブメント、キャリバー1731だ。キャリバー1731の主要な特徴は、ミニット・リピーター・ムーブメントとしては非常に薄い点にあり、わずか3.9mmという厚みながら、約65時間という長時間パワーリザーブを実現している。
薄さはもちろん、透明な音響、エレガントな見栄え、信頼性、堅牢性などを併せ持つミニット・リピーター・ムーブメントを新たに開発するには、4年もの歳月を要した。
また、従来のレバー型ガバナーとはまったく異なる、完全に無音のフライング・ストライク・ガバナーを装備しており、このガバナーが、ハンマーがゴングを打つ規則正しいリズムを律する役割を担っている。
音響についても大きな注意が注がれた。ミニット・リピーターの存在理由はまさに音響にあるからだ。透明感のある明瞭な響きや音の完璧な調和を確保するために、ゴングをミドルケースにつなげて音の増幅を図っただけでなく、横並びから縦に重ねる工夫も凝らされている。
直径41mm、厚さ8.44mmのホワイトゴールド製ケースは、リピーター機構とケースとの間の空気の流れが極めて良好で、音の最適な伝播に貢献している。ケースはまた、ガスケットのない構造になっていて、金属から金属へと相互に音が伝わり、音響をさらに増幅することが可能だ。
展示詳細
場所:ヴァシュロン・コンスタンタン 銀座本店
住所:東京都中央区銀座4-3-9
期間:2022 年11 月22 日(火)~12 月1 日(木)
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