アイクポッドから新作、GMTクロノグラフモデル「スカイポッド」が発売される。2000年に販売されていた「メガポッド GMT」と同じムーブメントを備える本作は、2019年のブランド復活以降初のスイスメイドモデルとなる。バリエーションにはブラックとブルーのダイアルカラーが用意されており、それぞれ25本ずつが限定販売される。
ファン待望の「スイスメイド アイクポッド」が復活
1994年、実業家オリバー・アイクがマーク・ニューソンとタッグを組んで創業したアイクポッドは、そのUFOのような近未来的デザインで時計業界のトレンドに新風を巻き起こした。その後ブランドは休止することになるが、2019年にクラウドファンディングによって復活し、新作とともに鮮烈なリスタートを遂げたのであった。
そして今回、低価格帯のクォーツモデルから機械式モデル、ダイバーズモデルと、段階的にラインナップを増やしつつあるアイクポッドに、ついにスイスメイドの新作機械式モデルが仲間入りした。
自動巻き(Cal.8103LPJ)。Tiケース(直径46mm)。50m防水。ラバーストラップ。予価148万5000円(税込み)。各25本限定。2022年12月発売予定。
スカイポッドと名付けられたこの新作は、航空用計算尺をはじめとしたパイロットウォッチの要素を備える、自動巻きのGMTクロノグラフモデルだ。
特筆すべきはそのムーブメントであり、2000年発売の「メガポッド GMT」と同じキャリバー8103LPJ(キャリバーETA 7750+ラ・ジュー・ペレ製GMTモジュール)が本作には搭載されている。これは保管されていた当時の未使用品をリフィニッシュしたもので、スカイポッドを“スイスメイドのアイクポッド”たらしめる立役者となった。
また、本作の文字盤デザインは、スウェーデンのデザイナーチームであるCKRスタジオ(クラーソン・コイヴィスト・ルーネ スタジオ)が手掛けた。彼らは本作で初めて時計に関するデザインを担当したが、初期のアイクポッド所有者だったことが幸いし、アイクポッドのユニークなチタンケースと完璧にマッチする文字盤を作り上げたのである。
そんな本作の文字盤では、抽象化された星空のアイデアを取り入れたことでパイロットウォッチ特有の情報量の多さが見事にまとめ上げられている。航空関連のコンプリケーションを含めたすべてのインデックスはドットで構成されており、随所にオレンジを使うことで視認性とアクセントカラーが確保された。
各種ハンドはメガポッドGMTと同様の丸みのある形状になっており、角のないウォッチデザインとの親和性が意識されている。加えて、7時位置に配されたデイト機能も盤面の調和を崩さないよう控えめなサイズに抑えられた。
そして、この文字盤を収めるケースはマーク・ニューソンがデザインしたものをベースに47mm径から46mm径にリサイズされており、サイドに分割線が入るなど細かなディテール変更が行われている。ただし、不思議と手首にフィットする中心が盛り上がった特異なケースバック形状は健在だ。
なお、本作のストラップはメガポッドGMT同様のアイコニックなラバーベルトだが、ピンバックルは余りを遊革で押さえる新しい仕様に変更されている。
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